月ヶ岡駅跡を現地取材|札沼線の廃線跡に残るホーム・線路・ログハウス【北海道月形町】

月ヶ岡駅 月形町
2026年9月撮影 札沼線廃止後も月ヶ岡駅にある案内板

北海道樺戸郡月形町の月ヶ岡駅(つきがおかえき)は、かつてJR札沼線、通称「学園都市線」に設置されていた駅です。

北海道医療大学駅から新十津川駅までの区間が2020年5月7日に廃止されたことに伴い、月ヶ岡駅も鉄道駅としての役割を終えました。

しかし、現在も現地にはログハウスのような待合所やホーム、線路の一部が残されています。

さらに、駅前には札沼線の代替交通となる月形当別線「とべ~る号」のバス停が設置され、「月ヶ岡駅」という名前が現在の地域交通にも引き継がれています。

今回は月ヶ岡駅跡を現地取材し、廃止後に残る駅の姿、アクセス、駐車場、見学時の注意点を写真付きで紹介します。

月ヶ岡駅
2026年9月撮影 国道275号沿いに残る月ヶ岡駅の旧待合所。三角屋根と丸太造りが印象的な建物です。

月ヶ岡駅跡の基本情報

項目内容
名称月ヶ岡駅
読み方つきがおかえき
所在地北海道樺戸郡月形町字月ヶ岡
路線JR北海道・札沼線(学園都市線)
開業日1958年7月1日
鉄道の最終運行日2020年4月17日
正式な廃止日2020年5月7日
駅の構造単式ホーム1面1線の地上駅
営業当時の形態無人駅
隣接していた駅中小屋駅―月ヶ岡駅―知来乙駅
現在残るもの待合所、ホーム、線路の一部、駅前広場など
現在の公共交通月形当別線「とべ~る号」月ヶ岡駅バス停
駐車場パーク&ライド用無料駐車場あり
見学料金無料

月ヶ岡駅跡は国道275号沿いにあり、月形町の市街地から当別町方面へ向かう途中に位置しています。

駅前には広い舗装スペースと月形町のガイドマップがあり、一般的な山中の廃駅とは異なり、比較的場所を見つけやすい駅跡です。

月ヶ岡駅は札沼線にあった無人駅

月ヶ岡駅は1958年(昭和33年)7月1日、国鉄札沼線の駅として開業しました。

1987年の国鉄分割民営化後はJR北海道の駅となり、その後は札沼線の愛称である「学園都市線」の駅として利用されてきました。

駅の構造は、ホーム1面と線路1線を備えたシンプルな地上駅です。営業末期は駅員が配置されていない無人駅でした。

月ヶ岡駅は、中小屋駅と知来乙駅の間に位置していました。札幌・当別方面から月形町へ入って最初の駅でもあり、周辺住民の移動を支えてきた駅の一つです。

札沼線はなぜ廃止された?

月ヶ岡駅があった札沼線の北海道医療大学―新十津川間は、利用者の減少や路線維持の難しさなどを背景に廃止が決まりました。

JR北海道は2018年12月、北海道医療大学―新十津川間について、2020年5月7日を廃止日とする鉄道事業廃止届を国土交通大臣へ提出しています。

対象となったのは、次の4自治体を通る区間です。

  • 当別町
  • 月形町
  • 浦臼町
  • 新十津川町

月形町内では、月ヶ岡駅のほか、知来乙駅、石狩月形駅、豊ヶ岡駅、札比内駅が廃止されました。

正式な廃止日は5月7日、最後の列車は4月17日

月ヶ岡駅の正式な廃止日は、2020年5月7日です。

一方、実際に最後の列車が走ったのは2020年4月17日でした。

当初は5月6日に最終運行を行う予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大防止を理由に、最終運行日が急きょ繰り上げられました。

月形町によると、急な変更にもかかわらず、最終日には町民や鉄道ファンが集まり、札沼線を走ったキハ40形ディーゼル気動車を静かに見送ったといいます。

したがって、記事内では次のように区別するのが正確です。

  • 最終運行日:2020年4月17日
  • 法令上の廃止日:2020年5月7日

「4月17日に廃止された」とだけ記載すると正式な廃止日と異なるため、注意が必要です。

月ヶ岡駅跡にはホームと線路が残る

月ヶ岡駅跡の大きな見どころは、廃止後もホームと線路の一部が残されていることです。

月ヶ岡駅
2026年9月撮影 旧月ヶ岡駅の線路とホーム。列車が来なくなった線路の間には草が伸びています。

ホームはコンクリート造りで、営業当時の駅の構造を比較的分かりやすく確認できます。

ホームの横には線路が残り、線路に沿って見渡すと、列車が走っていた頃の駅の形が想像できます。

月ヶ岡駅
2026年9月撮影 旧ホームに沿って残るレール。廃止後も駅として使われていた頃の構造を確認できます。

ただし、鉄道が廃止されたからといって、線路内や旧ホームへ自由に立ち入れるとは限りません。

柵やロープ、立入禁止表示がある場所には入らず、道路や駅前広場など、一般に利用できる場所から見学してください。

線路が撤去された区間も確認できる

月ヶ岡駅周辺では線路が残っている場所がある一方、レールや枕木が撤去され、砂利の路盤だけになっている区間も確認できます。

月ヶ岡駅
2026年9月撮影 レールが撤去され、砂利の路盤が残る旧札沼線の跡。線路が延びていた方向をたどることができます。

ホームと線路が残る場所から少し視線を移すだけで、鉄道施設が残された部分と撤去された部分を見比べられるのが月ヶ岡駅跡の特徴です。

列車が走っていた頃には一続きだった線路が途中で途切れている光景から、廃線後の時間の経過が伝わってきます。

ログハウスのような旧待合所が現存

月ヶ岡駅前には、丸太を使ったログハウス形式の建物が残っています。

月ヶ岡駅
2026年9月撮影 月ヶ岡駅に残るログハウス待合所。建物の前には花壇が整備され、トイレの案内も掲示されています。

月ヶ岡駅では1993年(平成5年)に以前の駅舎が火災で焼失し、その後、待合所として現在のログハウス形式の建物が整備されました。

鉄道営業当時は駅の待合所として使用され、月ヶ岡駅を象徴する建物となっていました。

廃止後も建物は撤去されず、現地に残されています。

ただし、建物の開放状況やトイレの利用可能時間は、季節や管理状況によって変わる可能性があります。訪問時に閉まっている場合は、無理に扉を開けないようにしましょう。

地域情報も掲示されている

建物の外壁には、周辺施設や月形町内の店舗などを紹介する案内が掲示されていました。

月ヶ岡駅
2026年9月撮影 旧待合所に掲示されていた月形町内の店舗案内。廃止後も地域情報を伝える場所として使われています。

鉄道の待合所だった建物が、現在も地域と完全に切り離されずに残っていることが分かります。

掲載されている営業時間や定休日は変更される場合があるため、店舗を訪れる場合は最新情報を確認してください。

駅名標はなくても「月ヶ岡駅」の名前は残る

鉄道駅として使用されていた頃の駅名標は、札沼線廃止時に撤去されています。

しかし、駅前には現在も「月ヶ岡駅」と書かれたバス停が立っています。

月ヶ岡駅
2026年9月撮影 月形当別線「とべ~る号」の月ヶ岡駅バス停。鉄道駅の名前が現在のバス停に受け継がれています。

バス停には「月形当別線」「月ヶ岡駅」「Tsukigaoka Station」と表記されています。

鉄道の駅ではなくなりましたが、地域交通の乗降場所として「月ヶ岡駅」の名前が現在も使用されているのです。

現在は代替バス「とべ~る号」が運行

札沼線廃止後の代替交通として、月形当別線「とべ~る号」が運行されています。

運行区間は、JR当別駅南口から月形駅までです。月ヶ岡駅バス停にも停車し、月形町と当別町を結んでいます。

月形駅では、浦臼方面へ向かう月形浦臼線「かばと~る号」へ乗り継ぐことができます。

運行事業者は有限会社下段モータースです。

バス停は進行方向によって場所が異なる

2022年10月1日から、当別方面へ向かう上りバス停は国道を挟んだ反対側へ移設されています。

月形方面と当別方面では乗り場が異なるため、バスを利用する際は道路のどちら側から出発するのかを確認してください。

また、月ヶ岡駅バス停は、利用者がいない場合にバスが通過する通常の停留所です。発車時刻より前にバス停の前で待ちましょう。

時刻や運行日は変更される場合があります。利用前に下段モータース公式サイトや月形町の最新時刻表をご確認ください。

駅前には無料のパーク&ライド駐車場

月ヶ岡駅前には、月形町のパーク&ライド駐車場があります。

現地案内には、路線バスなどを利用する人が自由に駐車できる無料駐車場と記載されています。

自家用車を駅前に駐車し、とべ~る号へ乗り換えることができます。

ただし、観光や廃線跡見学だけを目的とした長時間駐車、私有地への駐車、周辺道路への路上駐車は避けましょう。現地の案内表示と利用条件を確認してください。

「花の里つきがた」のモニュメント

駅前には、花をかたどった「花の里つきがた」のモニュメントがあります。

月ヶ岡駅
2026年9月撮影 月ヶ岡駅前に設置された「花の里つきがた」のモニュメント。周囲には農地が広がっています。

ログハウスの待合所や花壇、月形町ガイドマップとともに、駅前広場を特徴づける設備の一つです。

駅の周辺には北海道らしい農地が広がり、都市部の駅跡とは異なる開放的な景観を楽しめます。

月ヶ岡駅跡へのアクセス

車で訪れる場合

月ヶ岡駅跡は、月形町の国道275号沿いにあります。

国道からログハウス形式の建物と広い駅前スペースが見えるため、周辺の廃駅の中では比較的見つけやすい場所です。

カーナビや地図アプリでは、次の名称で検索します。

  • 月ヶ岡駅
  • 旧月ヶ岡駅
  • 月ヶ岡駅バス停

札幌方面から訪れる場合は、当別町を経由して国道275号を月形町方面へ北上します。

公共交通で訪れる場合

現在、月ヶ岡駅へ鉄道で行くことはできません。

公共交通を利用する場合は、JR当別駅南口または月形駅から、月形当別線「とべ~る号」を利用し、「月ヶ岡駅」で下車します。

バスの本数は都市部ほど多くないため、往路だけでなく帰りの時刻も事前に確認してください。

月ヶ岡駅跡を見学するときの注意点

線路内へ無断で立ち入らない

廃線になった線路でも、土地や設備の管理者が存在します。

立入禁止の表示、柵、ロープなどが設置されている場所には入らないでください。レールや枕木、鉄道設備を持ち帰る行為もできません。

国道を横断するときは注意する

月ヶ岡駅跡は国道275号沿いにあります。

当別方面のバス停は国道の反対側にあるため、バス利用時や撮影時の道路横断には十分注意してください。

私有地や農地へ入らない

周囲には住宅、農地、事業用地があります。

廃線跡が続いていても、自由に歩ける遊歩道とは限りません。駅前から離れて廃線跡をたどる場合は、土地の境界や案内表示を確認しましょう。

冬は積雪と路面状況に注意

月形町は冬季に多くの雪が積もります。

駅前やホーム周辺が除雪されていない可能性もあるため、冬に訪れる場合は防寒装備と滑りにくい靴が必要です。

月ヶ岡駅跡の現地取材で感じたこと

月ヶ岡駅跡では、鉄道が廃止された後も、駅の姿が比較的分かりやすく残されています。

ログハウス待合所のすぐそばにホームがあり、その横には赤茶色に変化したレールが続いています。

一方、少し先では線路が撤去され、砂利の路盤だけになっています。

「残された駅」と「消えていく鉄道施設」を同じ場所で見比べられることが、月ヶ岡駅跡の大きな特徴です。

また、駅名が代替バスの停留所に引き継がれているため、月ヶ岡駅は完全に役割を失った場所ではありません。

鉄道駅からバス停へ形を変えながら、現在も地域交通の目印として使われています。

月ヶ岡駅跡のよくある質問

月ヶ岡駅は現在も営業していますか?

鉄道駅としては営業していません。札沼線の北海道医療大学―新十津川間が2020年5月7日に廃止されたため、月ヶ岡駅も廃駅となりました。

月ヶ岡駅を最後に列車が走ったのはいつですか?

2020年4月17日です。正式な廃止日は同年5月7日ですが、新型コロナウイルス感染防止のため最終運行が繰り上げられました。

駅舎は残っていますか?

営業当時に待合所として使われていたログハウス形式の建物が残っています。旧ホームと線路の一部も現地で確認できます。

駅名標は残っていますか?

JRの駅名標は廃止時に撤去されています。現在は代替バスの停留所に「月ヶ岡駅」の名称が表示されています。

月ヶ岡駅跡に駐車場はありますか?

駅前に月形町のパーク&ライド無料駐車場があります。路線バスなどの利用者向け駐車場のため、現地の利用条件を確認してください。

トイレはありますか?

旧待合所にはトイレの案内表示があります。ただし、開放時間や冬季の利用可否は現地で確認してください。

廃線跡の線路を歩けますか?

自由に歩ける遊歩道とは限りません。線路内や旧ホームへの立ち入りは、現地の柵や立入禁止表示、管理者の指示に従ってください。

現在もバスで行けますか?

月形当別線「とべ~る号」の月ヶ岡駅バス停があります。JR当別駅南口または月形駅から利用できます。

月ヶ岡駅跡と一緒に巡りたい月形町のスポット

月ヶ岡駅跡を訪れるなら、次の場所も一緒に巡れます。

  • 知来乙駅跡
  • 石狩月形駅跡
  • 豊ヶ岡駅跡
  • 札比内駅跡
  • 月形樺戸博物館
  • 樺戸神社
  • 皆楽公園
  • 月形温泉ゆりかご

札沼線の廃駅を複数巡る場合は、駅ごとの保存状況や私有地との境界が異なる点に注意してください。

まとめ|月ヶ岡駅は鉄道の記憶と現在の交通が共存する廃駅

月ヶ岡駅は、1958年の開業から2020年まで、札沼線の駅として月形町の交通を支えてきました。

現在も現地には、次の鉄道施設や設備が残っています。

  • ログハウス形式の旧待合所
  • コンクリート造りのホーム
  • 線路と枕木の一部
  • 砂利になった旧路盤
  • 駅前広場
  • 月形町ガイドマップ
  • パーク&ライド無料駐車場

鉄道駅としては廃止されましたが、「月ヶ岡駅」の名称は代替バス「とべ~る号」の停留所として受け継がれています。

廃線跡でありながら、現在の地域交通ともつながっていることが月ヶ岡駅跡の特徴です。

見学する際は、立ち入り可能な範囲と周辺の私有地に注意し、鉄道施設を傷つけずに見学しましょう。

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