北海道月形町の北部、国道275号沿いの田園地帯に、JR札沼線の旧札比内駅があります。
読み方は「さっぴないえき」。
2020年に鉄道駅としての役目を終えましたが、現地には駅舎やホーム、線路など、列車が走っていた時代を伝えるものが残っています。
今回、街角タイムス北海道取材部が旧札比内駅周辺を現地取材しました。
駅跡の現在の様子、札沼線時代の歩み、公共交通でのアクセス、見学時に気をつけたい点を写真とともに紹介します。

旧札比内駅の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 旧札比内駅(旧・JR札比内駅) |
| 読み方 | きゅう・さっぴないえき |
| 所在地 | 北海道樺戸郡月形町字札比内 |
| 旧路線 | JR北海道 札沼線(学園都市線) |
| 開業 | 1935年10月3日 |
| 廃止 | 2020年5月7日 |
| 駅構造 | 1面1線の地上駅だった |
| 最寄りのバス停 | 月形浦臼線「札比内駅前」 |
| 見学 | 公道など立入可能な場所から。駅舎・ホーム・線路内には入らない |
| 駐車場 | 観光用の専用駐車場としての公式案内は未確認 |
「札比内」は「さっぴない」と読みます。似た地名や駅名があるため、検索やカーナビ入力では「旧札比内駅」「月形町札比内」と入れると探しやすいでしょう。
札比内駅は札沼線と地域を支えた駅
札比内駅は1935年10月3日、国鉄札沼線の駅として開業しました。
札沼線は札幌方面と石狩・空知の農村部を結び、通学や通院、買い物など地域の日常を支えてきた路線です。
しかし利用者の減少などを背景に、北海道医療大学駅から新十津川駅までの区間が2020年5月7日付で廃止され、札比内駅も同日付で廃駅となりました。
新型コロナウイルス感染症の影響で列車の運行は予定より早く終了し、実際の最終運行日は2020年4月17日です。
駅としての歴史は閉じましたが、2026年9月の取材時点では、現地に駅舎やホーム、線路が残っていました。単なる更地ではなく、鉄道があった風景を立体的に感じられる場所です。
道路沿いの「旧札比内駅」標識が目印
旧駅へ向かう道路には、「旧札比内駅」と書かれた案内標識があります。駅名を知らなければ通り過ぎてしまいそうな場所ですが、この標識が現地を探す目印になります。
標識にある名称も「旧札比内駅」です。「旧札内駅」や「旧於札内駅」ではないので、記事名や写真のalt、地図リンクを登録するときは表記を間違えないよう注意してください。
現地に残る駅舎と鉄道の記憶
小さな駅舎が伝える現役時代の空気
駅舎は横長の平屋で、正面には出入口と窓が並びます。華やかな観光施設ではありませんが、農村部の生活を支えた無人駅らしい素朴な姿が印象的です。
ホーム側には、ワンマン列車の乗車位置を案内していた表示など、営業当時の設備も残っています。
これらは札沼線末期の利用風景を伝える資料ですが、駅舎内部やホームが一般公開されているという公式案内は確認できません。
ホームと線路は公道側から見る
現地にはホームや線路が残っている一方、「立入禁止」の表示も確認できます。
廃線になった線路でも、自由に歩けるとは限りません。所有・管理されている土地に無断で入らず、公道や明確に立入可能な場所から見学しましょう。
写真撮影のために線路へ降りたり、ホームの奥へ進んだりするのは避けてください。施設を傷めないこと、近隣の生活や交通を妨げないことも、鉄道遺産を訪ねる際の大切なマナーです。
駅の周囲に広がる札比内の田園風景
旧札比内駅の周辺には、空知らしい広い田畑が続きます。
建物が密集した市街地の駅跡とは異なり、空の大きさや山並みまで含めて、この駅が置かれていた土地の雰囲気を感じられます。

駅だけを短時間で見るより、周囲の風景にも目を向けると、札沼線がどのような地域を走っていたのかが伝わってきます。
季節によって農地の色や山の見え方が変わるのも、沿線風景の魅力です。

旧札比内駅へのアクセス
車で訪れる場合
旧札比内駅は国道275号から案内標識をたどった先にあります。
道路沿いで駅跡を探しやすい一方、観光客向けの専用駐車場として公式に案内された場所は確認できませんでした。
駅前や道路脇に短時間でも無断駐車せず、現地の標識と交通ルールに従ってください。
駐車場所が分からない場合は、訪問前に月形町へ確認するのが確実です。冬季は積雪や除雪状況によって周辺の見通しや路面状態が変わります。
バスで訪れる場合
月形駅と浦臼駅を結ぶ月形浦臼線には、「札比内駅前」停留所があります。旧札沼線の駅名が、現在のバス停名にも受け継がれています。
ただし、運行便数や土日祝日の扱い、年末年始の運休などは改正されることがあります。利用時は月形町が公表する最新の時刻表で、往路だけでなく帰りの便まで確認してください。
トイレと現地設備について
月形町の資料には「旧札比内駅トイレ」が公共施設として記載されています。また、町の過去の説明では公衆トイレとして利用できるようにする方針も示されていました。
ただし、開放時間や季節による利用可否、故障・工事などの最新状況までは確認できません。現地で必ず使えることを前提にせず、道の駅275つきがたなど周辺の立ち寄り施設も事前に調べておくと安心です。
旧札比内駅を見学するときの注意点
- 「立入禁止」の表示がある場所へ入らない
- 線路、ホーム、駅舎内部へ無断で立ち入らない
- 路上駐車や農作業車の通行を妨げる駐車をしない
- 建物や鉄道設備に触れたり、物を移動したりしない
- 近隣住宅や通行人を無断で撮影しない
- 冬は積雪、凍結、落雪に注意する
- 公共交通を使う場合は帰りの便まで先に確認する
旧駅はテーマパークではなく、地域の日常の中に残る鉄道遺産です。静かに見学し、現地の案内を最優先にしてください。
旧札比内駅についてよくある質問
旧札比内駅はどこにありますか?
北海道樺戸郡月形町字札比内にあります。旧JR札沼線の駅跡で、道路沿いには「旧札比内駅」と書かれた案内標識があります。
「札比内」は何と読みますか?
「さっぴない」と読みます。旧札比内駅の読み方は「きゅうさっぴないえき」です。
駅舎やホーム、線路には入れますか?
一般公開しているという公式案内は確認できません。現地には立入禁止表示があるため、駅舎内部、ホーム、線路へは入らず、公道など安全で立入可能な場所から見学してください。
札比内駅はいつ廃止されましたか?
札沼線の北海道医療大学駅・新十津川駅間の廃止に伴い、2020年5月7日付で廃止されました。新型コロナウイルス感染症の影響で、列車の最終運行は同年4月17日となりました。
公共交通で行けますか?
月形駅と浦臼駅を結ぶ月形浦臼線に「札比内駅前」停留所があります。ダイヤは変更されるため、訪問前に月形町の最新情報を確認してください。
駐車場やトイレはありますか?
旧駅トイレは月形町の公共施設資料に記載されていますが、利用時間などの最新状況は要確認です。
観光用の専用駐車場については公式案内を確認できなかったため、無断駐車や路上駐車はせず、必要に応じて月形町へ問い合わせてください。
まとめ|旧札比内駅は札沼線の記憶を今に残す場所
旧札比内駅には、2020年の廃止後も駅舎やホーム、線路が残り、かつて札沼線が月形町の暮らしを支えていたことを伝えています。道路の案内標識や現在の「札比内駅前」バス停にも、駅名が受け継がれています。
一方で、現地は自由に歩ける観光施設ではありません。
立入禁止表示に従い、公道など安全な場所から静かに見学することが大切です。ただ、危険と感じる箇所、場所は個人的には感じませんでした。
実際に現地に行っているからこそわかります。
駅舎だけでなく、周囲に広がる田園や山並みにも目を向けると、札比内という地域と鉄道の関係がより深く感じられるでしょう。
関連記事

