美国神社を現地取材!御朱印・駐車場・例大祭・アクセス案内

「郷社 美国神社」と刻まれた社号標。北海道神社庁にも旧社格は郷社と記録されています 積丹町
郷社美国神社と刻まれた積丹町美国神社の社号標。2026年9月撮影

北海道積丹郡積丹町の美国神社(びくにじんじゃ)を訪ねました。

美国の町なかから山側へ入った場所に鎮座する歴史ある神社で、公式由緒では享保10年(1725年)、京都・伏見稲荷大社の御分霊を奉斎し、「稲荷神社」と称したことを始まりとしています。

明治26年(1893年)に現在の「美国神社」への改称が許可されました。

毎年7月に行われる例大祭では、猿田彦と神輿が炎を渡る「天狗の火渡り」でも知られています。

2026年9月に街角タイムス編集部が現地を訪れ、鳥居、参道、狛犬、手水舎、拝殿、社務所、境内の小さな社、忠魂碑などを実際に歩いて確認しました。

そして参拝後には、思いがけない出来事もありました。

鳥居へ戻る途中、下校途中の小学生が、

「鹿がいるよー」

と教えてくれたのです。

振り返ると、境内の草地に親子と思われる2頭の鹿がいました。

鳥居の奥に美国神社の拝殿が見える北海道積丹町の境内
大きな鳥居から参道の先に美国神社の拝殿を望む。2026年9月撮影

美国神社の基本情報

項目内容
名称美国神社(美國神社)
読み方びくにじんじゃ
所在地北海道積丹郡積丹町大字美国町字大沢230番地
電話0135-44-2101
創祀享保10年(1725年)
御祭神保食神・大綿津見神・大山祇神
旧社格郷社
社殿様式流造
境内面積6,663㎡
例祭日7月5日
例大祭7月4日~6日
御朱印あり
駐車場通常時は神社向かいの駐車場を利用
バス美国船澗停留所から徒歩約10分
情報確認日2026年9月26日

所在地、御祭神、旧社格、社殿様式などは北海道神社庁と美国神社公式情報で確認しています。北海道神社庁

境内入口には「郷社 美国神社」と刻まれた石造の社号標があります。

美国神社の歴史とは?1725年に伏見稲荷大社の御分霊を奉斎

美国神社の歴史は江戸時代までさかのぼります。

公式由緒によると、享保10年(1725年)に京都の伏見稲荷大社から御分霊を迎え、当初は稲荷神社と称しました。

その後、明治8年に郷社に列し、明治25年に「美国神社」への改称を願い出ます。翌明治26年5月25日に改称が許可されました。

周辺の神社も合祀され、現在は保食神、大綿津見神、大山祇神の三柱が祀られています。北海道神社庁では、社殿様式を流造、境内面積を2,019坪(6,663㎡)としています。

美国神社の主な歩み

年出来事
1725年伏見稲荷大社の御分霊を奉斎し稲荷神社と称する
1875年郷社に列する
1893年美国神社への改称を許可
1911年大綿津見神社など周辺神社の合祀を許可
1914年現在地への移転許可後、社殿が落成
1927年神饌幣帛料供進神社に指定

公式由緒では、大正3年(1914年)に現在の大沢230番地へ移り、社殿が完成したことも記録されています。

鳥居から拝殿へまっすぐ続く参道

美国神社の境内は、鳥居から拝殿までの軸が分かりやすい造りです。

鳥居をくぐると、参道の先に社殿が見えます。

周囲には大きな木が多く、その背後には積丹の山々が迫っています。

境内に立つと、海の景勝地として知られる積丹とはまた違った、美国地区の日常と歴史を感じられます。

参道を進むと、大きな石造の狛犬が左右から迎えます。

大きな石造狛犬の間から美国神社拝殿へ続く参道
狛犬の間を抜け、拝殿へまっすぐ続く美国神社の参道。2026年9月撮影

実際に歩くことで、鳥居、狛犬、拝殿が一直線につながっている境内の構成がよく分かりました。

屋根付きの手水舎を確認

境内には屋根の付いた手水舎があります。

木造の屋根と石造水盤がある美国神社の手水舎
美国神社境内にある手水舎。石造の水盤が残されています。2026年9月撮影

木の柱と石造の水盤が境内の景観に馴染み、長い年月を感じさせる場所です。

水の使用状況は時期や管理状況で変わる可能性があります。参拝時は現地の案内を優先してください。

流造の美国神社社殿を参拝

参道の正面に建つ美国神社の社殿。

北海道神社庁では社殿様式を流造と記録しています。

正面から見ると、大きく反った屋根と木造の彫刻が目を引きます。

大きく反った屋根と木造彫刻が特徴的な美国神社の拝殿正面
正面から見た美国神社の社殿。木造の意匠と大きな屋根が印象的。2026年9月撮影

少し離れた位置から見ると、周囲を木々に囲まれた社殿全体の姿が分かります。

積丹町の木々に囲まれて建つ美国神社の木造社殿
木々に囲まれて建つ美国神社。通常時の境内は静かな雰囲気です。2026年9月撮影

境内の狛犬も見ておきたい

社殿周辺には複数の狛犬を見ることができます。

近くから見ると、石の表面には長い時間を経てきた風合いが残っています。

美国神社の境内に置かれた石造狛犬と拝殿
美国神社境内の狛犬。奥には木造の社殿が見えます。2026年9月撮影

神社を訪れる際には社殿だけでなく、狛犬や石灯籠、石碑なども見て歩くと、境内の歴史をより感じられます。

拝殿には「美國神社」の扁額

社殿正面の上部には、旧字体で「美國神社」と書かれた扁額があります。

美国神社の拝殿正面に掲げられた美國神社の扁額
拝殿正面に掲げられた「美國神社」の扁額。2026年9月撮影

現在は「美国神社」という表記が一般的ですが、公式サイトでは現在も「美國神社」の表記が使われています。

境内には小さな社殿もある

境内を歩くと、本殿・拝殿とは別に、小さな木造社殿と鳥居があります。

美国神社境内の鳥居と小さな木造社殿
美国神社境内で確認した小さな社殿。鳥居の両脇には狛犬があります。2026年9月撮影

美国神社の御朱印|2枚1組で初穂料800円

境内には社務所があります。

積丹町美国神社の社務所外観
美国神社の社務所。御朱印や授与品はこちらで確認できます。2026年9月撮影

取材時、社務所入口には御朱印やお守りの案内が掲示されていました。

ただ人がいないのか、なかなか入りにくい感じでしたので退散しました。

美国神社社務所入口に掲示された御朱印と天狗のお守り案内
2026年9月の現地取材時に確認した御朱印・授与品の案内。2026年9月撮影

美国神社公式サイトの2026年9月確認時点の案内では、御朱印は2枚1組・初穂料800円です。

6月から8月には夏季限定デザインも用意されています。

主な授与品

授与品初穂料
御朱印(2枚1組)800円
おみくじ100円
天狗おみくじ500円
夏季限定 水御くじ200円
神札1,300円
お守り(肌守り)700円
天狗の火渡りお守り1,000円
交通安全お守り1,000円
ペットお守り1,000円

2026年9月26日時点の公式案内です。授与品や初穂料は変更される可能性があります。

なお、美国神社公式サイトでは、参拝日時に特別な制限はない一方、社務所に宮司が不在の場合があると案内されています。

御朱印を目的に遠方から訪れる場合は注意しましょう。

美国神社例大祭は7月4日~6日

美国神社を代表する伝統行事が美国神社例大祭です。

例大祭は毎年7月4日から6日まで行われ、北海道神社庁では例祭日を7月5日としています。2026年も7月4日から6日まで開催されました。

公式の年中行事によると、7月5日と6日は本神輿と猿田彦、供奉する神輿や山車が美国の町を巡ります。

最大の見どころ「天狗の火渡り」

渡御を終えて神社へ戻った夜に行われるのが、美国神社を象徴する火渡り神事です。

猿田彦の面をつけた天狗が一本歯の下駄で炎を渡り、その後に神輿が続きます。北海道公式観光サイトでは、日中には大漁旗を掲げた船による海上渡御も紹介されています。

美国神社公式では、火渡りは例年20時頃からとしていますが、渡御の進行や天候で開始時刻が変わります。

これは街角タイムスとしても、次はぜひ例大祭当日に現地取材したい場所です。

参拝後、美国神社の境内で鹿に遭遇

今回の取材で特に印象に残ったのが、参拝を終えた後の出来事です。

拝殿から鳥居へ戻ろうとしていたところ、近くにいた下校途中の小学生が、

「鹿がいるよー」

と教えてくれました。

見ると、境内の草地に鹿がいました。

美国神社の境内に現れた2頭の鹿
参拝後、美国神社の境内で偶然出会った2頭の鹿。2026年9月撮影

よく見ると、大きさの異なる2頭。

親子と思われる鹿が、境内で草を食べていました。

美国神社境内の草地で草を食べる親子と思われる2頭の鹿
境内で草を食べていた親子と思われる2頭の鹿。十分に距離を取って撮影しました。2026年9月撮影

しばらくすると、鹿は木々の近くへ移動していきました。

美国神社境内の木々の近くへ移動した鹿
しばらくすると、鹿は境内の木々の近くへ移動していきました。2026年9月撮影

もちろん、美国神社へ行けば鹿に会えるというわけではありません。

2026年9月の今回の参拝時に、たまたま出会った光景です。非常に運がよかったです。

しかし、下校途中の小学生が教えてくれたことも含め、現地を歩かなければ記録できなかった出来事でした。(教えてくれた小学生ありがとう!)

こうした偶然の出会いも、街角タイムスでは現地取材の記録として残していきます。

鹿を見かけても近づきすぎない

鹿を見かけた場合は、写真を撮ろうとして不用意に近づいたり、追いかけたりしないようにしましょう。

北海道は、野生動物への餌付けをしないよう呼びかけています。

また、市街地に出たエゾシカについて、不用意に近づかない、脅かさない、追いかけたり囲んだりしないことを注意事項として示しています。

今回も一定の距離を取った状態で撮影しました。

境内全体を歩いてみる

美国神社は、拝殿だけを参拝して帰るより、境内を一周してみるとさまざまなものが見えてきます。

石灯籠、小さな鳥居、狛犬、木々、社務所などがゆったりと配置されています。

石灯籠と木々の奥に美国神社拝殿が見える境内全景
境内中央から見た美国神社。木々に囲まれた静かな空間です。2026年9月撮影

例大祭の時には多くの人が行き交う場所ですが、通常時に訪れると境内の建物や石造物を落ち着いて見ることができます。

境内には忠魂碑も残る

境内の一角には大きな忠魂碑があります。

美国神社境内に建てられている忠魂碑
美国神社境内に残る忠魂碑。2026年9月撮影

石積みの大きな台座の上に碑が建てられており、神社だけでなく美国地区の歴史を考えるうえでも目に留まる存在です。

美国神社の駐車場|通常時は神社向かいを利用

美国神社公式サイトでは、車で参拝する場合は神社向かいの駐車場を利用するよう案内しています。

ただし、例大祭期間は事情が異なります。

7月4日~6日は、駐車場を含む神社敷地内へ駐車できません。 美国神社公式の年中行事にも明記されています。

北海道公式観光サイトでも、例大祭については駐車場「なし」と案内されています。

美国神社へのアクセス

車で行く

美国神社公式サイトでは、札幌市から車で約2時間と案内しています。

所在地は、

北海道積丹郡積丹町大字美国町字大沢230番地

です。

積丹方面をドライブする場合は、余市・古平を経由して美国へ向かうルートになります。

街角タイムスで今回取材した「道の駅ふるびらたらこミュージアム」と合わせて巡ることもできます。

バスで行く

美国神社公式サイトでは、北海道中央バス「美国船澗」停留所から徒歩約10分と案内しています。

2026年夏ダイヤの北海道中央バスでも「美国船澗」停留所を含む積丹方面の運行が確認できます。

ダイヤは季節改正されるため、公共交通機関で訪れる場合は利用日の最新時刻表を確認してください。

美国神社へ参拝するときの注意点

  • 御朱印や授与品が目的の場合、宮司不在の可能性を考慮する
  • 例大祭期間は神社駐車場を利用しない
  • 神事や祈祷が行われている場合は神職の案内を優先する
  • 社殿内部や社務所は撮影禁止表示がないか確認する
  • 鹿などの野生動物には近づきすぎない
  • 野生動物へ餌を与えない
  • 境内の石碑、狛犬、奉納物などにむやみに触れない
  • 積雪期は参道や境内の足元に注意する

特に例大祭は通常参拝とは交通・駐車条件が大きく変わります。

美国神社と一緒に巡りたい積丹・古平エリア

札幌・小樽・余市方面から美国神社へ向かう場合、古平町を通るルートになります。

街角タイムスでは今回、古平町の道の駅ふるびらたらこミュージアムも現地取材しています。

美国神社についてよくある質問

美国神社の読み方は?

「びくにじんじゃ」と読みます。所在地は北海道積丹郡積丹町美国町です。

美国神社の御祭神は誰ですか?

北海道神社庁では、保食神・大綿津見神・大山祇神の三柱としています。

美国神社はいつ創建されましたか?

公式由緒では、享保10年(1725年)に京都・伏見稲荷大社の御分霊を奉斎し、稲荷神社と称したことが始まりです。

美国神社で御朱印を受けられますか?

はい。2026年9月確認時点では2枚1組で初穂料800円です。6月~8月には夏季限定デザインもあります。

社務所はいつでも開いていますか?

参拝日時そのものに制限はありませんが、美国神社公式サイトでは宮司が社務所に不在の場合があると案内しています。御朱印が目的の場合は注意してください。

美国神社に駐車場はありますか?

通常参拝時は神社向かいの駐車場を利用できます。例大祭期間の7月4日~6日は利用できません。

美国神社例大祭はいつですか?

毎年7月4日~6日です。例祭日は7月5日で、5日と6日には猿田彦や神輿の渡御と火渡り神事が行われます。

天狗の火渡りは何時からですか?

公式案内では例年20時頃からですが、渡御の進行や天候によって前後します。

美国神社では鹿を見られますか?

今回の2026年9月の現地取材では、参拝後に親子と思われる2頭の鹿に偶然出会いました。ただし、日常的に鹿がいることを保証するものではありません。

まとめ|約300年の歴史と美国の暮らしを見守る神社

美国神社は、1725年に伏見稲荷大社の御分霊を奉斎したことに始まる、約300年の歴史を持つ神社です。

保食神、大綿津見神、大山祇神を祀り、美国地区の信仰を支えてきました。現在の社名になったのは1893年で、旧社格は郷社。社殿は流造です。

毎年7月には例大祭が行われ、美国の町を巡る神輿と猿田彦、そして夜の「天狗の火渡り」という、普段の静かな境内とはまったく異なる姿を見せます。

そして今回の参拝では、下校途中の小学生が教えてくれたことで、境内に現れた鹿にも気づくことができました。

由緒や文化財だけではなく、その日にその町を歩いたからこそ出会えた出来事も記録する。

これは街角タイムスが今後、北海道各地を現地取材していくうえで大切にしたい部分です。

美国神社を訪れる際は、社殿だけでなく境内をゆっくり歩き、美国の歴史と周囲の自然にも目を向けてみてください。

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