大阪府北部に位置する茨木市は、古代から交通の要所として栄えてきた歴史ある街です。大阪市や京都市へのアクセスが良く、通勤・通学のベッドタウンとして知られる一方で、豊かな自然や歴史的建造物、文化的イベントが数多く残されています。今回は茨木市で楽しめる観光スポットや自然散策、地元グルメまで、街歩きの魅力をたっぷりとご紹介します。
茨木市の観光スポットを巡る
茨木市は、古代遺跡から寺社仏閣、近代的な文化施設まで、多彩な観光資源が揃う街です。歴史をたどりながら散策を楽しむのに最適な場所といえます。
総持寺|平安時代から続く古刹

平安時代に創建されたと伝わる「総持寺」は、重要文化財の本堂を有する由緒ある寺院です。西国三十三所観音霊場のひとつとしても知られ、多くの参拝客が訪れます。
境内は落ち着いた雰囲気で、春の桜や秋の紅葉の時期は特に美しい景観が楽しめます。
茨木神社|市民に親しまれる古社

「茨木神社」は、茨木市中心部に位置する古社で、地元の人々に長く信仰されてきました。毎年秋に行われる例祭では、華やかな山車や神輿が登場し、多くの人々でにぎわいます。
商店街の中心にあるため観光の合間に立ち寄りやすく、歴史と地域文化を体感できるスポットです。
若園公園バラ園

茨木市が誇る花の名所「若園公園バラ園」には、約230品種・約2,400株のバラが植えられています。春と秋には色鮮やかなバラが咲き誇り、多くの観光客でにぎわいます。
入場は無料で、手入れの行き届いた花々を間近で楽しめるため、散策や写真撮影におすすめのスポットです。
茨木市立文化財資料館とキリシタン遺物史料館

茨木市には、古代から近代までの歴史を知ることができる文化施設も整っています。市立文化財資料館では、古墳時代の遺物や茨木の歴史資料を展示。
一方、キリシタン遺物史料館では、日本におけるキリスト教伝来と禁教の歴史を伝える貴重な品々を公開しています。歴史に興味がある人にとって必見の施設です。
時間帯で見せる茨木の顔

茨木市は朝・昼・夕・夜と、訪れる時間帯によって街の表情ががらりと変わります。
- 早朝:JR総持寺駅周辺や広めの公園では、まだ人通りが少なく、路地ごとの静けさや暖かな朝の光が心地よく、地元住民とともに軽く散歩やジョギングするのにも適した時間です。
- 午前〜昼:茨木市立図書館や駅前のカフェは、多くの人でにぎわいます。文化施設やカフェでは、静かな読書やランチを楽しむ人たちの姿が見られ、落ち着いた日常の一コマを感じられます。
- 夕方:荒牧バラ公園や西河原公園などでは夕暮れに花がほんのりと色づき、散策路を歩きながら雄大な夕陽と花の景色に癒やされる時間を過ごすことができます。
- 夜:ライトアップされた教会建築や商店街の電灯が温かな雰囲気を醸し出し、静かな夜の散策にもぴったりの空間が広がります。
茨木の自然を満喫する
茨木の自然を満喫できるスポットも数多くあるため、詳しく紹介していきます。
竜王山・竜仙峡

北部に位置する「竜王山」や「竜仙峡」は、ハイキングや自然散策に人気のエリアです。渓流や滝が点在し、夏には避暑地としても多くの人が訪れます。
四季折々の自然を楽しみながら歩くことができ、都会の喧騒を忘れてリフレッシュできます。
元茨木川緑地

市街地を流れる旧茨木川の跡地を整備した「元茨木川緑地」は、散策やジョギングコースとして市民に親しまれています。桜並木も有名で、春には花見スポットとしてにぎわいます。
街中にありながら自然を感じられる憩いの場所として、観光客にもおすすめです。
歴史と自然を歩く散策コース

茨木市には歴史的遺構や自然豊かなスポットも多く点在しています。
- 阿武山古墳(Abuyama Kofun):7世紀の古墳で、登山気分で訪れることができます。山頂からは大阪平野を見渡すことができ、歴史と自然の調和を感じる場所です。ウィキペディア
- 常峯寺や西河原公園を含む緑道散策では、川沿いや雑木林の中で野鳥の観察や季節の花々との出会いがあり、静かな自然の中を歩いてリフレッシュできます。Trip.com
- Houn-ji(法雲寺):静かな境内と手入れの行き届いた庭園が魅力。参拝だけでなく、文化・禅に触れる時間を過ごせる隠れたスポットです。Trip.com
茨木市のご当地グルメを堪能
茨木市には、古くから地域に根付いた食文化や地元の食材を活かした料理があります。観光の合間に立ち寄りたいグルメスポットをご紹介します。
茨木の地酒

茨木市周辺は、豊かな水資源を活かした酒造りが盛んな地域です。地元の酒蔵では、すっきりとした口当たりや芳醇な香りの日本酒が製造されており、お土産にも最適です。
観光の際には酒蔵巡りを楽しみ、地元ならではの一杯を味わってみてはいかがでしょうか。
茨木の野菜を使った郷土料理

茨木市は、北部の山間地域で栽培される新鮮な野菜が豊富です。地元の飲食店では、旬の野菜をふんだんに使った料理が楽しめます。
シンプルな煮物や天ぷらにすることで、素材本来の味を堪能できるのが魅力です。
茨木名物 かしわ料理

大阪北部では「かしわ(鶏肉)」を使った料理が親しまれており、茨木市でもかしわ鍋やかしわうどんが名物料理として知られています。
滋味深い出汁と鶏肉の旨味が広がり、地元の居酒屋や食堂で手軽に味わえます。
建築・芸術を味わうスポット

茨木市では、建築の美やアートに親しむ体験も豊富です。
- 光の教会(Church of the Light):安藤忠雄設計の名建築。コンクリートの静謐な空間に切り取られた十字の“光”が印象的で、訪れる時間帯によって光の入り方が変わるため、朝や夕方に訪れるのがおすすめです。ウィキペディア
- 少年自然の家・SAIFUKUJI寺や**Eko-in Temple(叡光院)**では、小さくも静かな寺院空間の中で写経や茶道体験が催されることがあり、日本文化の静かな息遣いを感じられます。Trip.com
- Ninchoji Sports Park / Miyama no Sato:山間にある自然豊かな道の駅。地元の素材を使った手作りジェラートや味噌、体験農園があり、自然と食文化が融合した場です。Trip.com
茨木市のイベント・祭り
茨木のイベントやお祭りについてもご紹介していきます。
茨木神社 秋祭り

茨木神社で毎年秋に開催される「秋祭り」は、市内最大級の伝統行事です。山車や神輿が市街地を練り歩き、華やかな雰囲気に包まれます。
地域の人々だけでなく観光客も楽しめる、活気あふれるお祭りです。
茨木フェスティバル

夏に開催される「茨木フェスティバル」は、市民が一体となって楽しむイベント。ステージでは音楽やダンスのパフォーマンスが行われ、屋台も多数出店します。
地域の文化を体感できると同時に、観光客にとっても地元の人々と交流できる機会になります。
モデルコース:茨木を朝から夜まで味わう一日旅

早朝:JR総持寺駅近くで朝の静寂を感じつつ散策し、「Church of the Light」で光のアートを静かに味わう。
午前:SAIFUKUJI寺や叡光院で静かに文化体験(写経など)をして心を整える。
昼:市街地に戻り、地元カフェでランチ後、Ninchoji Sports Park / Miyama no Satoへ移動し、ジェラートを味わったり農作業体験を。
午後:阿武山古墳へ向かって登山(軽め)、頂上からの眺望を楽しむ。
夕方:西河原公園や荒牧バラ公園を散策して花と夕景を楽しむ。
夜:夜間ライトアップされる建築や商店街で散策を締めくくり、地元料理を味わいながら一日の余韻に浸る。
まとめ

茨木市は、総持寺や茨木神社などの歴史的建造物に加え、若園公園のバラ園や竜仙峡など自然豊かなスポットも楽しめる街です。さらに、地酒やかしわ料理といったご当地グルメ、茨木フェスティバルや秋祭りといったイベントも見どころ。大阪市や京都市からのアクセスも良く、日帰り観光に最適です。歴史と自然、食文化を一度に味わえる茨木市で、充実した街歩きを楽しんでみてください。