茨城県水戸市観光ガイド:梅香る歴史と文化、グルメを堪能する“徳川と偕楽のまち”

水戸黄門の像の写真 水戸市

茨城県水戸市ってどんな街?

茨城県水戸市(みとし)は、茨城県の県庁所在地であり、関東地方の北東部に位置する都市です。

徳川御三家の一つ水戸藩の城下町として長い歴史をもち、また全国有数の梅の名所“偕楽園”があることで知られています。

実際、毎年2月下旬〜3月下旬に開催される梅まつりの時期には、約3,000本の梅が一斉に開花し、全国から観光客が訪れる一大イベントに。

さらに、江戸時代に水戸黄門の名で親しまれる徳川光圀が活躍した土地でもあり、“大日本史”編纂を進めるなど学問的、文化的にも興隆。

現代の水戸は行政・商業の拠点として賑わいつつ、美しい自然と豊かな食文化も堪能できるまちとして、多様な魅力を発信しています。

茨城県水戸市の歴史と文化の背景とは?

水戸の歴史は、戦国期〜江戸時代にかけて水戸徳川家(徳川御三家)が藩主となったことで大きく発展しました。初代藩主の徳川頼房、2代藩主の徳川光圀(通称:水戸黄門)、そして幕末に活躍した徳川斉昭(とくがわ なりあき)など、特色ある人物を輩出。

水戸黄門の像の写真

光圀は“黄門さま”として全国に広く知られていますが、学問振興にも熱心で、“弘道館”や“偕楽園”などを整備し、領民に開放。以降も幕末の尊王攘夷思想に大きな影響を与えるなど、政治・学問の両面で重要な役割を果たしました。

明治以降には、鉄道や道路の整備、近代的な都市計画を通じて県庁所在地としての地位を確立し、観光都市としても発展。現代では、伝統文化と新たな産業が融合する都市となっています。

茨城県水戸市の主な観光スポットとは?

偕楽園の写真

偕楽園

日本三名園の一つに数えられる「偕楽園」は、徳川光圀の後を継いだ徳川斉昭(第9代藩主)が天保13年(1842年)に開設。“民と偕(とも)に楽しむ”ことを理念にしており、約3,000本の梅が植えられています。

例年2月下旬から3月下旬にかけての「水戸の梅まつり」シーズンには、白梅や紅梅が園内を彩り、夜間にはライトアップも実施され、大変な賑わいとなります。

隣接する「好文亭(こうぶんてい)」や「常磐神社」などもセットで巡り、江戸期の風情を満喫するのがおすすめです。

徳川斉昭の像と弘道館の写真

弘道館

偕楽園と並んで徳川斉昭が整備したのが「弘道館」で、日本最大級の藩校として知られています。

門をくぐると、朱塗りの壁や書院造りの建物など当時の面影が残り、藩士の学び舎の雰囲気を感じられる貴重な文化財。

幕末の動乱に翻弄されながらも、尊王攘夷や勤皇思想の拠点ともなった場所でもあり、資料や展示を通じて水戸学の深遠さを知ることができます。偕楽園から徒歩圏内なので、あわせて訪ねるのが定番ルートです。

千波湖の写真

千波湖(せんばこ)と水戸芸術館

水戸駅南側に位置する「千波湖」は、水戸市のシンボル的存在の湖で、周囲には遊歩道や野外コンサート会場、子ども向けの施設が並び、地元住民の憩いの場になっています。

春には桜の名所としても人気で、湖畔をぐるりと散策すれば、季節の花々や水鳥を楽しめます。

また、駅北側には水戸芸術館があり、磯崎新氏設計のモダンなアートタワーが印象的。現代美術の企画展やコンサートなど、芸術文化を楽しむ拠点として活用されており、千波湖の自然とあわせて“街中アート巡り”を満喫できます。

常磐神社の写真

常磐神社(じょうばんじんじゃ)

偕楽園の南隣に位置する「常磐神社」は、徳川光圀(黄門さま)と徳川斉昭を祀る神社として明治期に創建されました。

境内には黄門さまゆかりの資料を展示する宝物館や、御朱印帳を求める参拝客で賑わう授与所などがあり、偕楽園散策とあわせて立ち寄りやすい。

春には梅と桜、秋には紅葉と四季折々の景観を楽しめるほか、茅の輪くぐりなど季節の神事が行われるタイミングに訪れるのも面白いでしょう。

茨城県水戸市の地元グルメ・特産品とは?

水戸納豆のオブジェの写真

水戸納豆

茨城県全域で生産が盛んな「納豆」は、なかでも水戸納豆が全国的に知られています。

藁苞(わらづと)納豆や小粒タイプ、大粒タイプなどバリエーション豊富で、市内の土産店やスーパーで手軽に入手可能。

観光施設にも納豆を使ったお菓子や珍味が並ぶので、“納豆好き”にはたまらないお土産探しが楽しめます。

常陸秋そばの写真

常陸秋そば・けんちん汁

茨城県北部を中心に栽培される「常陸秋そば」は、香り高く上品な味わいが特徴。水戸市内にも常陸秋そばを使った専門店が点在し、新鮮なそば粉で打ち立ての蕎麦を楽しめるのが魅力。

また、野菜や根菜をふんだんに使い、醤油ベースで煮込む「けんちん汁」は、寒い季節に体を温める郷土料理。各家庭や飲食店によって具材や味付けが微妙に異なるので、食べ比べも興味深いです。

茨城県水戸市の祭り・イベント情報とは?

水戸の梅まつりの写真

水戸の梅まつり

毎年2月下旬から3月下旬頃にかけて開催される「水戸の梅まつり」は、日本三名園の一つである偕楽園が、最も華やかな季節を迎えるイベントです。

約3,000本の白梅・紅梅が咲き乱れ、週末には梅見会や野点(のだて)茶会、夜間ライトアップなど多彩な催しが行われます。期間中は駐車場や交通が混雑するため、シャトルバスや公共交通機関の利用がスムーズ。

水戸黄門まつりの写真

水戸黄門まつり

夏の風物詩「水戸黄門まつり」は、8月上旬に行われる大規模な市民まつり。

黄門さま役や助さん・格さん役などのコスプレをした市民パレードや太鼓、踊りが市街地を彩り、夜には花火大会が開催されます。

期間中は大通りが歩行者天国となり、露店やステージイベントが多数出店。夜空を彩る花火とともに、城下町の歴史と夏の熱気を存分に味わえるお祭りです。

茨城県水戸市へのアクセス・交通手段とは?

JR水戸駅の写真

公共交通機関

新幹線:東京駅から東北新幹線「やまびこ」か「なすの」で小山駅を経由し、水戸線・常磐線で行くルートはやや遠回り。

在来線:東京駅や上野駅からJR常磐線特急「ひたち」「ときわ」で水戸駅まで約1時間〜1時間30分。首都圏方面からのアクセスが便利。

高速バス:東京駅や品川駅、羽田空港などから水戸駅・偕楽園方面への高速バスが運行。渋滞に注意が必要だが、料金が比較的安いメリットあり。

自家用車・レンタカー

高速道路:常磐自動車道「水戸IC」または「水戸北スマートIC」から市内中心部まで約15〜20分。

駐車場事情:梅まつりや黄門まつり時期には偕楽園周辺や市街地中心部が非常に混雑。臨時駐車場やシャトルバスの活用がおすすめ。

茨城県水戸市のモデルコース・回り方とは?

【1日コース】梅と歴史の定番めぐり

  1. 午前:上野駅から特急「ときわ」で水戸駅着(約1時間)。まずはバスやタクシーで偕楽園へ移動。梅まつり期間なら早めに行き、花見や野点茶会など楽しむ。
  2. 昼食:偕楽園・常磐神社周辺の屋台や茶店で名物団子や梅ソフトなどを味わい、腹ごしらえ。
  3. 午後:徒歩またはバスで弘道館を訪れ、藩校の歴史と水戸学の雰囲気を学ぶ。水戸駅方面に戻り、駅ビルや周辺の飲食店で納豆や常陸秋そばを使ったメニューを堪能。
  4. 夕方以降:夜のライトアップ(梅まつりシーズン)を再訪して見るか、駅前の居酒屋やカフェで一息つき、特急や高速バスで帰路へ。

7-2. 【2日コース】温泉・自然&イベント

  1. 1日目(午前):東京駅などから特急で水戸駅着。レンタカーを借りて千波湖周辺をドライブし、湖畔の景色や水戸芸術館を見学。
  2. 1日目(午後): 偕楽園に移動し、園内の散策や好文亭を見学。梅まつり期間ならイベントも楽しむ。夜は市内の温泉施設に宿泊や日帰り温泉を満喫。
  3. 2日目(午前): 車で近隣の里山エリアをドライブ。季節に応じて果物狩りなどが楽しめるスポットを探訪。
  4. 2日目(午後): 再び水戸駅へ戻り、駅ビルや商店街で納豆やお土産を購入。黄門まつり(8月)や花火大会などイベントに合わせればさらに充実した旅程に。夕方の特急で帰路へ。

茨城県水戸市観光ガイド:梅香る歴史と文化、グルメを堪能する“徳川と偕楽のまち”のまとめ

茨城県水戸市は、「偕楽園」を筆頭とした梅の名所や、徳川御三家(水戸藩)の歴史を今に伝える弘道館・常磐神社など、江戸時代から続く文化と自然が織り成す魅力あふれる都市です。

日本全国でも指折りの梅名所として知られ、梅まつりや水戸黄門まつりなど季節イベントが多数開催され、国内外の観光客が絶えません。

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