茨城県古河市ってどんな街?
茨城県古河市(こがし)は、同県の最西端に位置し、栃木・埼玉との県境に接する“関東の西玄関”とも呼ばれる都市です。
JR宇都宮線(東北本線)で東京方面から約1時間強とアクセスが良く、歴史ある街並みや豊かな自然、そして花の名所など多彩な観光要素が魅力となっています。

市名は室町〜江戸時代にかけて栄えた古河城の城下町に由来し、関東平野の中央を流れる渡良瀬川(わたらせがわ)の恵みを受けながら、農業や商業が発展。
特に有名なのが春の「古河桃まつり」で、見頃には河川敷に数万本もの花桃が咲き誇り、多くの観光客が訪れる“桃源郷”となります。また、江戸時代からの蔵や古民家が点在し、レトロな街歩きも楽しめる“花と歴史の街”として注目を集めています。
茨城県古河市の歴史と文化の背景とは?
古河の歴史は、古河公方(こがくぼう)という室町幕府の拠点が置かれた戦国期にまで遡る。
江戸時代には譜代大名が入れ替わりながら古河藩を治め、渡良瀬川を活かした河川交通や近隣の農産物の集散地として商業都市としても栄えました。
明治〜大正期に鉄道(JR宇都宮線・湘南新宿ラインなど)が敷設され、東京方面との交流が活性化。第二次世界大戦後にはモノづくり企業の進出や農業の近代化が進み、平成の市町村合併を経て現在の古河市が形成。
文化面では「古河桃まつり」や「古河花火大会」など華やかな行事が定着し、“花のまち”としての認知度が高まりました。
茨城県古河市の主な観光スポットとは?

古河桃林(古河公方公園)
古河観光の代名詞と言えるのが「古河桃まつり」が開催される河川敷エリア。
正式には「古河公方公園」内に植えられた約1,500本以上の花桃を中心に、周辺河川敷も含めると数万本もの桃の花が一斉に咲き誇る絶景が見られます。
例年3月下旬〜4月上旬にかけてが見頃で、白やピンク、濃紅といった多彩な色の桃が視界を埋め尽くす“桃源郷”さながらの風景。週末にはステージイベントや郷土物産販売などが行われ、観光客で賑わうため、公共交通機関やシャトルバスの利用が便利です。

古河城址・古河歴史博物館
古河城の遺構は現存していませんが、城跡を含む周辺には「古河総合公園」や「鷹見泉石(たかみせんせき)記念館」などが整備され、歴史と自然に触れられる散策コースが充実。
近くの「古河歴史博物館」では、古河城や古河公方の史料、江戸期の藩政や町人文化の展示が行われ、当時の様子を学べます。
城郭の土塁や堀の一部が残る場所もあり、藩主の足跡を思い浮かべながらのんびり歩くのが楽しい。桜や紅葉シーズンには公園の景色も美しく、多くのカメラ愛好家や歴史ファンが訪れるスポットです。

古河市鷹見泉石記念館・鷹見泉石顕彰館
江戸時代後期、鷹見泉石(たかみ せんせき)という人物が蘭学者・博物学者として多才ぶりを発揮し、古河藩家老としても活躍したことで知られています。
彼の功績を伝える「鷹見泉石記念館」では、蘭学や天文、絵画など多方面に及ぶ趣味と学問の記録や貴重な資料を展示。記念館の建物自体も、藩政時代の風情を感じさせるつくりとなっており、異国情緒漂うオブジェや文献も見ることができます。
同敷地または近隣には「顕彰館」もあり、学術活動や交流史のトピックに触れられるため、歴史や学問に興味ある方には外せないスポット。

ネーブルパーク
ネーブルパークは茨城県古河市駒羽根620にあり、アスレチック、水車小屋、芝生広場、地下迷路など、親子で自然と親しめるふれあい施設です。
釣り堀やポニー引き馬、体験乗馬なども楽しめます。 バーベキュー広場や宿泊の出来るキャビンも人気で、小さなお子さんから大人まで楽しめるスポットです。
※ペットを連れてのご入園は禁止となっております。
旧忠治郎商家・商家街並み
古河市内には、江戸期や明治期にかけて商人が繁栄した名残で、蔵造りの町家や洋風建築が点在。
たとえば「旧忠治郎商家」は、かつて両替商などを営んだ商家の建物を一般公開しており、木造の立派な梁や庭園の雰囲気を体感できます。
また、古河駅周辺や中心市街地の旧道を歩くと、白壁の蔵やレトロな商店が立ち並ぶ一角が残り、昭和〜大正時代のノスタルジックな雰囲気を味わえる。
地域のガイドツアーやイベントも行われるため、事前に観光案内所や市公式サイトでチェックすると良いでしょう。
茨城県古河市の地元グルメ・特産品とは?

古河の桃・梨
古河市は“花桃”の名所として知られると同時に、食用の桃や梨など果樹栽培も盛ん。
収穫期には観光農園で果物狩りが行われ、甘くてジューシーな桃や梨をその場で味わえるのが魅力。市内の直売所や道の駅でも新鮮な果物を購入できるので、季節の味覚をしっかりゲットして帰るのがおすすめです。

うどん・ラーメン
古河市近辺では、関東平野の小麦生産を背景にうどんやラーメンなど麺類文化が盛ん。特に、一部の地元店は自家製麺にこだわり、噛みしめるほどに小麦の香りが広がる一杯が絶品。
また、独自のご当地ラーメンを展開する店もあり、濃厚な豚骨醤油からあっさり塩系まで様々。SNSなどで“古河 麺巡り”の情報を収集して、好みの店を探してみるのも旅の楽しみです。
茨城県古河市の祭り・イベント情報とは?

古河桃まつり
毎年3月下旬から4月上旬にかけて、古河公方公園を中心に数万本の花桃が咲き乱れる「古河桃まつり」は全国的にも注目度が高い花の祭典。
白、ピンク、紅のグラデーションが河川敷を埋め尽くし、園内には出店やステージイベントが開かれ、多くの観光客が訪れます。
夜間ライトアップも期間中の週末などに行われ、幻想的な夜桜ならぬ“夜桃”を楽しめるのが魅力。ただし駐車場が混雑するため、臨時駐車場やシャトルバスを活用すると快適です。

古河花火大会
夏には「古河花火大会」が開催され、渡良瀬川の河川敷を舞台に約2万発の花火が打ち上げられます。県境をまたぐ大きな規模の花火大会として、毎年数十万人の観衆で賑わう人気イベント。
スターマインや仕掛け花火、音楽とシンクロした演出など、迫力満点の夜空のショーが楽しめます。場所取りや交通規制が厳しいため、公共交通機関や有料観覧席の事前確保がおすすめ。
茨城県古河市へのアクセス・交通手段とは?

公共交通機関
JR宇都宮線(東北本線):上野駅から約1時間〜1時間20分で古河駅着。高崎線や湘南新宿ライン・上野東京ライン経由で直通便もある。
JRバス・高速バス:東京駅八重洲口などから古河市方面へのバスが一部運行している場合がある。要時刻表確認。
市内移動:古河駅前に観光案内所があり、レンタサイクルや路線バスの情報を取得できる。花桃まつり期間中は臨時シャトルバスも運行されるケースあり。
自家用車・レンタカー
高速道路:東北自動車道「久喜IC」または圏央道「五霞IC」などから一般道経由で古河市街へ。
駐車場事情:市街地やイベント時(古河桃まつり、花火大会)は混雑必至。臨時駐車場を利用し、シャトルバスを活用するのが得策。
茨城県古河市観光のモデルコース・回り方とは?
【1日コース】花桃と城下町を満喫
- 午前:上野駅からJR宇都宮線で古河駅着(約1時間〜1時間20分)。まずはバスまたはシャトルバスで「古河公方公園」へ移動し、満開の花桃を鑑賞。写真撮影や出店めぐりを楽しむ(3〜4月頃)。
- 昼食:園内や市街地戻りでランチ。地元の麺料理や和食店で旬の食材を味わう。
- 午後:古河城跡や古河歴史博物館を散策。まちかど蔵「野村」「大徳」で江戸期の商家の風情を感じ、地元産土産をゲット。
- 夕方以降:駅周辺のカフェやレストランで休憩。帰りはJRで上野・東京方面へ。秋冬ならイルミネーションやライトアップ関連イベントを調べて夕方も楽しめる。
【2日コース】歴史+レジャー体験
- 1日目(午前):東京駅から古河駅着。ホテルに荷物を預け、まずは城下町散策や古河歴史博物館を訪問。
- 1日目(午後):バスまたは車で郊外の農園に行き、果物狩り(梨・ブドウ・リンゴなど季節に合わせ)を楽しむ。夕方、古河市街に戻って宿泊し、地元料理でディナー。
- 2日目(午前):レンタサイクルで霞ヶ浦方面まで足を伸ばすか、渡良瀬川沿いを走るなど、自然豊かなコースを満喫。
- 2日目(午後):花桃の季節であれば再度公方公園を訪問してランチやイベントを見学。夕方に古河駅へ戻り、JRで帰路へ。
茨城県古河市観光ガイド:古城と花桃が彩る“関東の西玄関”の歴史さんぽのまとめ
茨城県古河市は、豪華絢爛な花桃まつりや、古河城跡や商家町並みなど歴史と花が織りなす魅力あふれる観光都市です。
東京からJR宇都宮線で約1時間〜1時間半と近く、日帰り旅行でも大満足。花桃のシーズン(3月下旬〜4月上旬)は特に盛り上がりを見せ、“関東の桃源郷”と言われるほどの絶景が広がります。