札幌市厚別区ってどんな街?
札幌市厚別区(あつべつく)は、札幌市東部に位置する行政区のひとつで、市内の主要交通拠点のひとつである「新さっぽろ」エリアを擁しています。
1989年に白石区から分区して誕生した比較的新しい区で、広大な森林公園や歴史文化施設、近未来的な駅周辺の再開発エリアなど、多彩な顔を持つのが特徴です。
区名の「厚別」は、もともとこの地域一帯を指したアイヌ語に由来するといわれています。住宅街と商業施設が発展する一方、区の北側には「野幌森林公園(のっぽろしんりんこうえん)」が広がり、大自然と都市が調和した環境が魅力です。
とりわけ新さっぽろ駅周辺は、地下鉄東西線とJR千歳線が交差する利便性の高さから、札幌市民だけでなく道外や海外からの観光客にとっても主要なアクセス拠点になっています。
観光面では、「歴史」と「科学」を楽しめるスポットが充実。
北海道の開拓時代を再現した「北海道開拓の村」や、最先端の展示が魅力の「札幌市青少年科学館」など、家族連れや学びを深めたい方におすすめのエリアです。
自然の豊かさと都市機能が絶妙に融合した厚別区の旅は、札幌観光の新しい楽しみ方を提案してくれるはずです。
札幌市厚別区の歴史と文化の背景とは?
厚別区は、明治時代以降の北海道開拓の流れとともに開拓使や屯田兵制度によって開けた地域の一つです。

札幌市の中心部から東へ伸びる交通網が整備されるにつれ、農村地帯として発展し、その後は戦後から高度成長期にかけて住宅開発が進んできました。
区内にある「北海道開拓の村」は、道内各地に残されていた明治期から大正期の建造物を移築・復元し、当時の暮らしを疑似体験できる野外博物館として人気を集めています。
ここでは馬車の試乗や昔ながらの遊び体験など、北海道開拓の歴史を五感で味わえるプログラムも多数実施。厚別区が持つ歴史的背景に触れられる貴重なスポットとなっています。
一方で、新さっぽろ駅周辺を中心に大規模な都市開発が進められ、ショッピングモールやビル群が林立する近代的な街並みも形成。
もともと「札幌副都心」として位置づけられていたエリアだけに、商業・教育・文化施設が集積し、現在もさらに進化し続けています。
歴史を大切にしながらも未来へと歩む厚別区の姿は、札幌の成長を象徴するエリアといえるでしょう。
札幌市厚別区に主な観光スポットとは?

北海道開拓の村
厚別区を代表する観光名所が、この「北海道開拓の村」です。
広大な敷地内に明治期から昭和初期までの貴重な建造物が点在し、開拓当時の雰囲気を色濃く残しています。
旧札幌停車場や古い商家、民家などが移築・再現されており、スタッフの衣装やガイドの説明でさらに臨場感がアップ。
冬季には馬そり体験など季節限定のプログラムも開催され、まるでタイムスリップしたかのような体験ができます。
北海道博物館(旧・北海道開拓記念館)
「北海道開拓の村」の隣接エリアにある「北海道博物館」は、北海道に関するあらゆるテーマを網羅する総合博物館として知られています。
先住民族アイヌの文化から、開拓時代・現代までの歴史を豊富な展示物を通じて学ぶことができるほか、大自然に生息する動植物の生態系にもフォーカス。
展示方法も映像や模型を取り入れ工夫が凝らされており、大人から子どもまで楽しめるスポットです。
学芸員によるレクチャーや特別企画展も随時開催されていますので、訪問前に公式サイトをチェックしておくと良いでしょう。

札幌市青少年科学館
新さっぽろ駅の近くにあり、未来的な建物が目を引く科学館です。
館内には最先端の科学技術から身近な自然現象まで、体験型の展示が盛りだくさん。プラネタリウムも人気で、季節ごとに異なるテーマで星空観望を楽しむことができます。
特に週末や長期休暇中は子ども連れで賑わうため、時間に余裕を持って訪問するのがおすすめ。
大人も子どもも一緒に科学の面白さを体感できるため、家族連れの観光では外せないスポットといえるでしょう。

サンピアザ水族館
サンピアザ水族館は、北海道札幌市厚別区にある都市型の水族館で、JR新札幌駅や地下鉄新さっぽろ駅から徒歩圏内というアクセスの良さが特徴です。
大型ショッピング施設「サンピアザ」内に位置し、買い物や食事と合わせて気軽に立ち寄れる人気スポットです。
館内では、北海道の淡水魚や海水魚をはじめ、ペンギンやアザラシ、カクレクマノミなど多彩な生き物が展示されています。コンパクトな施設ながらも、タッチプールでのふれあいや、えさやり体験、季節ごとの特別展示など、子どもから大人まで楽しめる工夫がされています。
また、冬でも屋内で楽しめるため、天候に左右されず一年中人気があります。地域に根ざした親しみやすい水族館として、家族連れや観光客に長年愛され続けている施設です。

新さっぽろエリア(サンピアザ・デュオ)
地下鉄東西線とJR千歳線が交わる新さっぽろ駅周辺は、ショッピングモール「サンピアザ」や「デュオ」が立ち並び、グルメ・ファッション・映画館などが集積した複合施設エリアとなっています。
道外や海外からの旅行者も利用しやすく、ホテルも多いため、観光の拠点としても便利です。
再開発が進んでいることから、常に新しい商業施設やサービスが誕生し続けている点も注目。買い物や食事を楽しむだけでなく、新スポットの発見を楽しむのも面白いでしょう。
札幌市厚別区の地元グルメ・特産品とは?
厚別区は隣接する江別市などと同様に、近郊農地から新鮮な野菜や乳製品が運ばれてきます。
新さっぽろ周辺のレストランやカフェでは、地元食材を使ったメニューを味わえるお店も多く、「北海道ならでは」の食を楽しめるでしょう。
また、新さっぽろ駅周辺には和洋中さまざまなジャンルの飲食店が揃い、地元民に愛される老舗からチェーン店まで幅広く点在しています。
ショッピングモール内にはスイーツ店やベーカリーが多く、旅行のお土産選びにも便利。
時間があれば江別方面まで足をのばし、新鮮な野菜を使ったブッフェレストランや牧場系スイーツを楽しむコースにアレンジするのもおすすめです。
札幌市厚別区の祭り・イベント情報とは?
厚別区ならではの大規模なお祭りとしては、夏場に開催される「厚別まつり」や区民祭りが挙げられます。盆踊りやステージイベント、屋台などが並び、地元の人々が一堂に会する賑やかな雰囲気を味わうことができます。
また、冬には「新さっぽろ冬まつり」など、雪と触れ合うイベントが開催されることも。雪像の展示や滑り台、寒い時期ならではの屋台グルメなど、北海道らしい冬の楽しみ方を体験できます。
さらに、北海道開拓の村や北海道博物館では季節ごとに特別イベントや企画展が行われるため、訪問時期に合わせて調べておくとより深く学んで楽しめるでしょう。
札幌市厚別区へのアクセス・交通手段とは?

公共交通機関
厚別区を訪れる際の拠点はなんといっても「新さっぽろ駅」です。
地下鉄東西線の終着駅であり、JR千歳線の「新札幌駅」と直結しています。札幌駅からJRで約8分、大通駅から地下鉄で約20分ほどとアクセスが非常に良く、空港との直通バスも発着しているため、旅行者にとって便利なターミナルです。
北海道開拓の村や北海道博物館へは、新さっぽろ駅からバスで15分程度。便数も比較的多いため、公共交通機関だけで主要スポットを効率よく回ることができます。
自家用車・レンタカー
レンタカーを利用する場合は、札幌都心部や新千歳空港から道央自動車道「大谷地IC」や「札幌南IC」が近く、厚別区中心部までスムーズにアクセスできます。
区内にはショッピングモールや観光施設に大規模な駐車場が整備されていることが多いため、車移動もしやすいのが特徴。
野幌森林公園のような自然スポットを含む広範囲の観光を考えている場合は、レンタカーを利用するのも良い選択です。
モデルコース・回り方の提案
【半日コース】科学館&ショッピングで気軽に楽しむ
- 午前:JRまたは地下鉄で新さっぽろ駅に到着。駅直結の「サンピアザ」「デュオ」でランチスポットを先にチェックしつつ、周辺を軽く散策。
- 昼前後:札幌市青少年科学館を訪問。体験型展示やプラネタリウムで、子どもから大人まで学びと発見が盛りだくさん。
- 午後:再び駅周辺に戻り、ショッピングモールや映画館でリラックス。お土産の買い物もこのタイミングで済ませておくと便利。カフェで北海道スイーツを味わうのもおすすめ。
【1日コース】歴史と自然を満喫する充実プラン
- 午前:新さっぽろ駅からバスで「北海道開拓の村」へ。移築された歴史的建造物を見学し、明治・大正期の雰囲気に浸る。季節によっては体験プログラムをチェック!
- 昼食:開拓の村内や近隣の施設でランチ。郷土料理や軽食の販売があるので、ノスタルジックな気分をそのまま楽しめる。
- 午後:お隣の「北海道博物館」で、アイヌ文化や北海道の自然・開拓史を学ぶ。特別展があれば見逃さずに。
- 夕方:周辺を散策したあとは再度バスで新さっぽろ駅へ移動。ショッピングモール内の飲食店で夕食を堪能。移動疲れも少なく、ゆったりとした旅程を組めるのが魅力。
札幌市厚別区観光ガイド:歴史と未来が交差する“新さっぽろ”の魅力のまとめと注意点
札幌市厚別区は、野幌森林公園や開拓の村など自然・歴史スポットが集中している一方、新さっぽろ駅周辺の近代的な商業施設や交通網が整った“副都心”的エリアとしての側面も大きな魅力です。
家族連れからひとり旅まで、幅広いスタイルの旅行者が楽しめるバラエティ豊かな観光スポットが揃っています。