広島市南区は、瀬戸内海に面した海辺の景観と、港町ならではの開放的な雰囲気を味わえるエリアです。なかでも宇品地区は、市街地から近くアクセスも良いため、地元の人々や観光客に親しまれてきました。海沿いの公園や港からは、瀬戸内の多島美を望む絶景が広がり、散策やグルメ、クルーズ体験など多彩な楽しみ方ができます。今回は、南区・宇品エリアを中心にした港町散策をご紹介します。

広島市南区ってどんなところ?
南区は広島駅からも近く、市街地と港湾エリアが共存するエリアです。瀬戸内海に面した宇品港は、古くから物流と人の行き来を担ってきた拠点で、現在では観光やレジャーの出発点としても賑わっています。市街地から海辺までの距離が短く、都市の利便性と海の開放感を同時に楽しめるのが大きな魅力です。

時間帯で変わる南区の風景

南区は市街地と海辺、丘陵部が混じり合うエリアで、時間帯によって街の表情が大きく異なります。
早朝は穏やかな空気の中、Hijiyama Park(比治山公園)の小高い丘から見る街並みや海の遠望が霧に包まれて幻想的。日中はショッピングや飲食でにぎわうMazda Zoom-Zoomスタジアム周辺が活気づき、人の動きを感じられる時間。夕方になるとMotoujina Park(元宇品公園)の海岸線で船が行き交う景色と、水平線に沈む夕陽が印象的です。夜はHijiyama Parkの展望地点から市街地の夜景がきらめき、またスタジアムや海沿いの施設のライトアップも加わり、都会と自然が融合した風情ある光景に変わります。
文化・体験スポット

南区には芸術・スポーツ・産業・歴史を感じられるスポットが揃っています。
- 広島市南区民文化センター(サンフェスタ)をはじめ、地域の文化・講座・イベントが開催される拠点。
- Mazda Zoom-Zoom スタジアム広島:広島東洋カープの本拠地としてスポーツ観戦に加え、市のシンボルとしての存在感あり。スタジアムツアーもあり。
- 広島市南区歴史民俗資料館など、地元の伝統や暮らしを学べる施設も点在。
- ひぢやま公園エリアにある、広島現代美術館や広島市まんが図書館:美術と漫画を通して文化に触れることができ、散策との組み合わせにぴったり。
- Motoujina Parkでは、海と森が融合した自然の中で、潮風を感じながらリラックスできる体験が可能。
宇品エリアの魅力
宇品地区は、広島港とも呼ばれる宇品港を中心に広がるエリアです。フェリーや高速船が瀬戸内の島々へと向かい、島旅の玄関口としての役割を果たしています。また、港周辺には整備された公園や遊歩道があり、海を眺めながらのんびりと過ごすことができます。
夕暮れ時には、海面に沈む夕日と船のシルエットが重なり合い、思わずカメラを構えたくなる絶景が広がります。

瀬戸内海の景観を楽しむ
宇品からは、瀬戸内海の多島美を間近に感じることができます。港の遊歩道や宇品波止場公園からは、行き交う船と島々の景色を眺められ、まるで絵画のような光景が広がります。
特におすすめのスポットは次の通りです。
- 宇品波止場公園:港町らしい風景とアート作品が並ぶ散策路。
- 元宇品公園:自然林が広がる岬からの眺望は圧巻で、瀬戸内海と市街を一望できる。
- 広島港旅客ターミナル:島々へのフェリーが発着し、旅情を感じられる場所。

クルーズやマリンレジャー
宇品港では観光クルーズやマリンレジャーも楽しめます。瀬戸内海をめぐる遊覧船に乗れば、海上から広島の街並みや島々を眺めることができ、陸上からは見られない新鮮な景色に出会えます。夏には花火大会の観覧船も人気で、夜の海に浮かぶ光景は特別な体験となるでしょう。

自然と歴史を感じる散策ルート

南区ならではの自然と歴史が交差する散歩ルートの案をいくつか。
- Hijiyama Park → 広島現代美術館 → Manga Library → 展望台
緑豊かな山道や美術・漫画文化に触れつつ丘頂からの眺望を楽しめる静かなルート。
- Motoujina Park → 海岸線散歩 → 島や港の眺望
海風を感じながら夕景を楽しむロマンチックなルート。
- Mazda Stadium 周辺散策 + 市民文化センター訪問
スポーツと文化の組み合わせ。「試合の熱気 → クールダウンの文化時間」という構成に。
- 歴史工芸博物館を起点とした地域歩き
広島市立歴史民俗資料館を出発点に、過去の街並みや港の歴史を感じる歩き方も可能。
グルメで味わう港町の魅力
散策の合間には、港町ならではのグルメを楽しみましょう。宇品周辺には海鮮を中心にした食事処やカフェが集まり、観光客にも人気です。
- 牡蠣料理:広島名物の焼き牡蠣やカキフライを港で堪能。
- 海鮮丼や寿司:新鮮な瀬戸内の魚介を贅沢に味わえる。
- 海辺のカフェ:潮風を感じながらのんびりできるテラス席が人気。
海を眺めながら食事を楽しめば、旅の満足度はさらに高まります。

季節ごとの楽しみ方
宇品エリアは、四季を通じてさまざまな楽しみがあります。
- 春:桜や新緑が公園を彩り、散策に最適。
- 夏:マリンレジャーやクルーズ、花火大会で盛り上がる。
- 秋:澄んだ空気の中で紅葉と海の景観を堪能。
- 冬:港の夜景やライトアップされた船を眺めるロマンチックな時間。

【写真】夏の宇品港と賑わう観光客の写真(写真AC該当写真なし)
アクセスと便利情報
宇品エリアへは、広島駅から路面電車で約30分、「広島港(宇品)」電停で下車すればすぐに到着します。車の場合も市街地からアクセスが良く、港周辺には駐車場も整備されています。観光と食事、クルーズを一度に楽しめる利便性の高さが魅力です。

モデルコース:南区を自然・文化・夜景で満喫する一日旅

午前
- 朝の静かな時間にHijiyama Parkへ。展望台から朝日と静かな市街/海の風景を楽しむ。
- 美術館やまんが図書館を訪問し、芸術や文化に触れる時間も確保。
昼
- Mazda Zoom-Zoom スタジアム近くで球場ランチ(カープグルメや周辺のカフェ利用)。地元スポーツ文化に浸る。
午後
- 広島市市民文化センターなどで地域の催しをチェック。できればイベントや展示があれば立ち寄る。
- Motoujina Parkへ移動して海辺の散策と午後の潮風を満喫。
夕方
- 再びHijiyama Parkの展望台へ戻り、夕景を眺めながら光の移ろいを写真に収める。
夜
- 夜景が美しい丘から市街の灯りを眺めて締めくくる。地元の飲食店で広島風お好み焼きや海鮮を楽しみながら、静かな夜を過ごすのにもおすすめ。
モデルコース提案
日帰りプラン
午前に宇品波止場公園を散策し、昼食に海鮮料理を楽しむ。午後は元宇品公園で展望を満喫し、夕暮れには宇品港から瀬戸内海の夕景を眺めて帰路へ。
1泊2日プラン
1日目は宇品港と元宇品公園を中心に巡り、夜は港町の居酒屋で瀬戸内の魚介を堪能。2日目はクルーズに参加して島々をめぐり、午後は広島市内観光と組み合わせるプラン。

広島市南区で楽しむ港町散策:宇品エリアと瀬戸内海の景観のまとめ
広島市南区の宇品エリアは、港町ならではの風情と瀬戸内海の絶景を楽しめるスポットです。公園や港から望む景観はもちろん、クルーズやグルメを組み合わせれば、日帰りでも宿泊でも充実した時間を過ごせます。市街地からのアクセスも良好で、広島観光の合間に立ち寄れる魅力的なエリアといえるでしょう。


