福島県福島市ってどんな街?
福島県福島市(ふくしまし)は、福島県北部の内陸に位置し、県庁所在地として行政・経済・文化の中心を担う都市です。首都圏から東北新幹線を使えば約1時間半〜2時間で到着し、東北自動車道とも連携して交通アクセスが良好。
市内には全国有数の果樹栽培地があり、特にモモやリンゴ、ナシなどの品種が豊富で、果物狩りや直売所めぐりが楽しめる“果物王国”として多くの観光客が訪れます。

また、福島市は温泉リゾートとしての側面も強く、飯坂温泉(いいざかおんせん)や高湯温泉など古くから名湯と名高い温泉地が点在。
戦国から江戸期にかけては奥州を巡る要衝としても歴史的に重要な役割を果たし、さらに“桃の花”が咲き誇る春の景色や“飯坂けんか祭り”など、四季折々で見どころが尽きないのも魅力です。
福島県福島市の歴史と文化の背景とは?
福島市周辺には、古代より阿武隈川流域の肥沃な土地を活かして農耕が盛んに行われてきました。
戦国時代には伊達家(伊達政宗の祖先筋)がこの地を拠点にし、その後豊臣政権下や江戸幕府の支配を経て、城下町や宿場町として発展。板倉氏や松平氏などが藩主として治めた時代には、農業生産や交通路の整備が進みました。
明治以降、廃藩置県や鉄道敷設による近代化の流れで、県庁所在地として教育・産業がさらに充実。昭和〜平成には観光振興や交通インフラ整備が進められ、果樹園のブランド化や温泉郷の開発が加速。
東日本大震災(2011年)を経て、現在は復興や新たな観光資源の整備が続けられ、首都圏からの日帰り〜週末旅行など多様な旅行スタイルを受け入れる魅力的な都市となっています。
福島県福島市の主な観光スポットとは?

花見山公園
福島市を象徴する花の名所が「花見山公園」。
市中心部からほど近く、個人所有の花木畑を地域で整備して公開しており、春には桜、梅、桃、レンギョウ、木瓜など多種多様な花々が咲き誇り、“桃源郷”と呼ばれる絶景が広がります。
例年3月下旬〜4月上旬にかけて見頃を迎え、多くの観光客で賑わうため、期間中は交通規制やシャトルバスが運行されることがあるので事前確認がおすすめ。花の季節以外でも里山の散策を楽しめます。

飯坂温泉(いいざかおんせん)
福島市中心部から北へ約10kmに位置する「飯坂温泉」は、弱アルカリ性〜単純温泉を中心とした温かい湯が特徴で、神経痛や冷え性に効果があるとされています。
共同浴場が多数点在し、外湯巡りを気軽に楽しめる温泉街として人気。夏には飯坂けんか祭りが行われ、神輿同士が激しくぶつかり合う姿が圧巻。
また、地元住民が利用する昔ながらの商店街や食堂、足湯スポットなどもあり、まち歩きをしながらレトロな温泉情緒を満喫できるのが魅力です。

高湯温泉(たかゆおんせん)
もう一つの有名温泉地として、「高湯温泉」が挙げられます。吾妻連峰の山麓に位置し、泉質は強酸性の硫黄泉で“美肌の湯”として親しまれています。
温泉街には宿や旅館が点在し、露天風呂から山々の四季折々の景観が楽しめると評判。福島駅から車で約40分ほどでアクセス可能で、紅葉シーズンには山岳風景と湯巡りの組み合わせが大変人気を集めています。

ふくしまスカイパーク・空のアクティビティ
意外な観光体験としておすすめなのが、阿武隈川流域を見下ろす山間部に位置する「ふくしまスカイパーク」。
グライダーや小型飛行機の離着陸場として整備されており、体験飛行や景観フライトなどのアクティビティが楽しめます。
天候に左右されるため予約や開催状況の事前確認が必要ですが、空から福島の雄大な景色を一望できる感動的な経験として穴場的人気があります。
福島県福島市の地元グルメ・特産品とは?

桃・リンゴ・ナシなど果物
福島市を含む福島盆地は日本有数の果樹栽培地域で、桃(あかつき、まどか等)やリンゴ、ナシなど四季を通じて様々な果物が収穫されます。
果物狩り体験ができる観光農園も多く、夏の桃狩りや秋のリンゴ狩りが人気。福島駅周辺のアンテナショップや産直市場でも地元産フルーツが購入できるため、季節ごとの香りや甘みをぜひ味わいましょう。

円盤餃子
福島市特有のグルメとしては「円盤餃子」が有名。
円形の鉄板に餃子をぎっしり並べて焼き、外はカリッと中はジューシーに仕上げる独自のスタイルがSNS映え。市内の中華料理店や居酒屋で提供されているので、食べ比べも楽しいでしょう。
福島県福島市の祭り・イベント情報とは?

福島わらじまつり
福島市を代表する夏祭り「福島わらじまつり」は、毎年8月第1金・土曜日を中心に開催され、全長12m超の巨大わらじを担いで街を練り歩くユニークな行事。
賑やかな掛け声とともに、和太鼓や踊りが加わり、市内中心部のパレードが大いに盛り上がります。
夜には大わらじをライトアップしながら、踊り手が市街地を彩る光景が華やかで、観光客も一緒に踊りに加われる参加型イベントとして人気です。

飯坂けんか祭り
前述の「飯坂けんか祭り」は、飯坂温泉の八幡神社例大祭として毎年10月上旬に行われ、重量のある神輿同士を激しくぶつけ合う様子が圧巻。
地元住民の気合と熱気が渦巻く中、観客も全身で祭りの迫力を体感できます。夜には提灯の光が温泉街を照らし、より幻想的な空気が生まれる。温泉に浸かりつつ祭りを楽しむ贅沢なプランがおすすめ。
福島県福島市へのアクセス・交通手段とは?

公共交通機関
新幹線:東京駅から東北新幹線で福島駅まで約1時間30分〜2時間。仙台からも約25分と便利。
在来線:JR東北本線や奥羽本線、飯坂線などが通り、市内・周辺へのローカル移動が可能。
バス:仙台駅や首都圏方面から高速バスが運行。温泉地への路線バス(飯坂温泉、高湯温泉など)もある。
自家用車・レンタカー
高速道路:東北自動車道「福島西IC」「福島飯坂IC」から市内中心部や温泉地へアクセス。
駐車場事情:温泉街や観光イベント時には駐車場が混雑する可能性あり。時間に余裕を持つか公共交通機関の利用を検討。
福島県福島市観光のモデルコース・回り方とは?
【1日コース】市内観光&果物体験
- 午前:福島駅着。バスまたはタクシーで「花見山公園」へ(春シーズンはシャトルバス運行あり)。桜や桃など咲き乱れる花の絶景を楽しむ(3〜4月)。
- 昼食:市内の食堂でいも煮や円盤餃子を堪能。午後は果樹園で桃やリンゴなどのフルーツ狩り(季節に応じて)。
- 午後:福島駅周辺に戻り、アンテナショップや直売所でお土産フルーツや地酒を購入。時間があれば市内の美術館や史跡をさらっと巡る。
- 夕方以降:居酒屋やレストランで地元食材を楽しみ、新幹線や高速バスで帰路につく。宿泊を選択し、翌日の温泉巡りもおすすめ。
【2日コース】温泉と祭り・自然を満喫
- 1日目(午前):東京駅から東北新幹線で福島駅へ。レンタカーまたはバスで飯坂温泉へ移動し、外湯巡りや老舗旅館で昼食。
- 1日目(午後):飯坂けんか祭り(10月)など開催時期に合わせ、祭りを見学。夜は温泉街の旅館で郷土料理や地酒を味わう。
- 2日目(午前):車またはバスで高湯温泉へ移動。強酸性の湯でリフレッシュし、山あいの紅葉(秋)や雪景色(冬)を堪能。
- 2日目(午後):福島駅に戻り、フルーツ狩り(季節限定)やJRで仙台・東京方面へ帰路へ。
福島県福島市観光ガイド:果物王国の温泉郷と歴史ロマンをめぐる旅のまとめ
福島県福島市は、果物王国としての豊かな農業文化と、飯坂温泉・高湯温泉をはじめとする魅力的な温泉郷、さらに花見山公園や祭り文化など多彩な観光資源が共存する街です。
春の花見、夏のわらじまつり、秋の果物狩りと紅葉、冬の温泉と四季を通じて楽しめるコンテンツが豊富。アクセスも新幹線や高速バスで首都圏から短時間で訪れられるため、日帰りや週末旅行にぴったりです。