秋田県秋田市ってどんな街?
秋田県秋田市(あきたし)は、秋田県の県庁所在地であり、県内最大の都市として政治・経済・文化の中心を担っています。
日本海に面した港町として古くから貿易や漁業が盛んで、内陸部からの交通結節点としても発展してきました。市内には江戸時代の城下町の風情が残る地域や、大規模な商業施設、広大な田園風景や森林など、多様な景観を持ち合わせています。
また、「竿燈まつり」などの伝統行事が全国的に有名で、“きりたんぽ”や“比内地鶏”などのご当地グルメも観光客に大変人気。
秋田新幹線「こまち」の始発・終着駅であるJR秋田駅を中心に、市内バスやレンタカーで各エリアを巡りやすく、豊かな自然や文化的イベントを満喫できる利便性が魅力です。
秋田県秋田市の歴史と文化の背景とは?
秋田市は、戦国期から江戸時代にかけては久保田藩(佐竹氏)の城下町「久保田」として栄え、後に「秋田」の名で呼ばれるようになりました。
久保田城を中心とした藩政や港町としての交易が行われ、江戸期には米や特産物が全国に輸出される拠点となります。明治以降は製紙や化学工業などが進み、近代化を牽引。

一方で、秋田特有の民俗文化や祭礼が色濃く残り、全国的に有名な「竿燈まつり」や、県内各地で行われる「なまはげ行事」(男鹿市発祥)などと合わせて訪れる観光客が多いです。
近年は秋田新幹線や空港アクセスの整備によって首都圏からのアクセスが向上し、東北エリアの拠点都市としての存在感が増しています。
秋田県秋田市の主な観光スポットとは?

千秋公園・久保田城跡
秋田市の中心部にある「千秋公園」は、江戸時代に築かれた「久保田城」の跡地を整備した市民公園で、城郭の石垣や土塁の一部が残っています。
春には約730本の桜が咲き乱れ、多くの花見客で賑わう“桜の名所”として地元民に親しまれています。園内には佐竹氏を祀る久保田神社や、「御隅櫓」風の郷土館もあり、城下町としての歴史を知ることができます。
夜間ライトアップされる桜や紅葉も幻想的で、四季折々の散策が楽しめるでしょう。

ポートタワー・セリオン(秋田港周辺)
日本海に面した秋田港エリアには、地上100m級の展望タワー「ポートタワー・セリオン」がランドマークとしてそびえ、無料で最上階の展望室まで上ることができます。晴れた日には男鹿半島や白神山地などを望む大パノラマが広がり、夜には港の夜景が美しく輝きます。
周辺にはショッピングモールや飲食施設、クルーズ船の発着場などがあり、港湾としての活気を感じることが可能。船内見学イベントや港まつりなど、季節によって海洋系の催しも行われるため、公式サイトや観光案内所で情報をチェックすると良いでしょう。

大森山動物園
家族連れに人気のレジャースポットとして「大森山動物園」が挙げられます。キリン、ライオン、ホッキョクグマなど約100種類の動物が飼育されており、エサやり体験やイベントが随時開催。
敷地内にはカフェや休憩所もあり、小さな子どもでも楽しみやすい設計です。特に冬季には雪と動物が織りなすユニークな光景が見られ、雪遊びイベントなども企画される場合があります。
秋田市立千秋美術館・秋田県立美術館
芸術を求める人には、「秋田市立千秋美術館」や「秋田県立美術館」などがおすすめ。千秋公園内にある市立千秋美術館は、郷土ゆかりの作家による日本画や彫刻、洋画をはじめとした多彩なコレクションを展示。
また、県立美術館では藤田嗣治氏の大壁画「秋田の行事」が収蔵されているほか、国内外の名品を揃えた企画展が定期的に開催されています。建築家・安藤忠雄氏設計による近代的な建物も見どころの一つです。
秋田県秋田市の地元グルメ・特産品とは?

きりたんぽ
秋田の名物料理といえば、まず「きりたんぽ」が思い浮かぶでしょう。
炊き立ての飯を潰して棒に巻き付け、炭火で香ばしく焼いたものを比内地鶏や野菜、味噌などと一緒に鍋にするスタイルが定番。
秋田市内の居酒屋や郷土料理店でも味わえ、鶏ガラから取った出汁のコクときりたんぽのモチモチ感が絶妙。

比内地鶏
比内地鶏を使った親子丼や焼き鳥、スープ料理も人気が高く、鶏肉の旨みを存分に味わうことができます。
観光客だけでなく地元民にも愛されるソウルフードを、ぜひ一度試してみましょう。

稲庭うどん
秋田といえば「稲庭うどん」も全国的に有名。滑らかでコシのある食感が特徴で、高級乾麺として評価されています。
秋田市内の飲食店でも提供されるケースがあるため、ぜひ試してみたい一品。

横手やきそば
また、横手市発祥の「横手やきそば」は、目玉焼きが乗った甘めのソースが特徴で、秋田市内でも味わえる店が増えています。
地元の味としてバラエティ豊かな麺文化を楽しむのもおすすめです。
秋田県秋田市の祭り・イベント情報とは?

竿燈まつり
秋田市で最も有名な夏祭り「竿燈まつり」は、毎年8月3日〜6日に開催され、高さ10メートル以上の竿燈に提灯が連なり、巧みにバランスを取りながら担ぎ上げる姿が圧巻。
夜になると提灯の灯りが幻想的に揺れ、掛け声「ドッコイショー、ドッコイショー」に合わせて観客も熱狂的な盛り上がりを見せます。
メイン会場の竿燈大通り(山王大通り)は交通規制が敷かれ、多くの観光客で賑わうため、公共交通機関の利用がおすすめです。

土崎港曳山まつり
市内の土崎地区で行われる夏祭り「土崎港曳山まつり」は、五穀豊穣を祈願する神社の例大祭。高さ10メートル以上の山車(曳山)が壮麗な人形や彫刻を施され、太鼓や笛の囃子に合わせて町内を練り歩きます。
夜には提灯の灯りが山車を浮かび上がらせ、迫力満点の光景に観客も大興奮。竿燈まつりと時期が近いことから、同時期に秋田を訪れて両方を楽しむ観光客も多いです。
土崎港曳山まつり
https://tutizaki-hikiyama.com
秋田県秋田市へのアクセス・交通手段とは?

公共交通機関
新幹線:東京駅から秋田新幹線「こまち」で秋田駅まで最速約4時間弱。盛岡まで東北新幹線、その後秋田新幹線に乗り継ぐルートも。
在来線・バス:秋田駅を中心に市内各方面への路線バスが運行。竿燈まつりや土崎港曳山まつり期間中は臨時バスや交通規制に要注意。
飛行機:主要空港から秋田空港へ。空港リムジンバスで秋田駅まで約40分。
自家用車・レンタカー
高速道路:秋田自動車道「秋田南IC」または「昭和男鹿半島IC」などを利用し、市内各エリアへアクセス。港方面は国道7号や国道13号を活用。
駐車場事情:市街地の駐車場は比較的整備されているが、夏祭りなどイベント時には混雑が激しいため公共交通機関がおすすめ。
秋田県秋田市観光のモデルコース・回り方とは?
【1日コース】市内観光とグルメを満喫
- 午前:秋田駅着後、まずは徒歩やタクシーで「千秋公園」へ向かい、久保田城跡を散策。石垣や櫓などを見学し、歴史に思いを馳せる。
- 昼食:駅周辺や公園近くの郷土料理店で「きりたんぽ鍋」や比内地鶏の親子丼を味わう。
- 午後:秋田県立美術館または秋田市立千秋美術館でアート鑑賞。時間があればポートタワー・セリオン(秋田港)へ移動し、展望室からの景観を楽しむ。
- 夕方以降:秋田駅周辺に戻り、居酒屋で地酒や旬の海鮮料理を堪能。夜行バスや新幹線で帰路につくか、宿泊して翌日さらに周辺観光を続けるのもおすすめ。
【2日コース】祭り・温泉や自然をじっくり楽しむ
- 1日目(午前):東京駅などから新幹線で秋田駅到着後、ホテルに荷物を預ける。市営バスやレンタカーで「大森山動物園」へ移動し、動物たちとのふれあいを楽しむ。
- 1日目(午後):秋田駅方面へ戻り、時期が合えば「竿燈まつり」や「土崎港曳山まつり」などの祭りを堪能。夕食は居酒屋できりたんぽや地酒を味わい、ホテルに宿泊。
- 2日目(午前):車で男鹿半島方面へのドライブや、市内の日帰り温泉施設でリラックス。地元直売所で秋田産野菜や果物を購入するのも良い。
- 2日目(午後):再び秋田駅周辺でお土産を探し、夕方の新幹線や飛行機で帰路へ。季節に合わせたイベントや海鮮市などがあれば、事前に調べて立ち寄ってみるのも◎。
秋田県秋田市観光ガイド:文化と自然、グルメが彩る“城下町と港のまち”のまとめ
秋田県秋田市は、久保田城跡(千秋公園)の城下町文化、竿燈まつりといった壮大な伝統行事、そしてきりたんぽなどの豊かなグルメが同居する東北有数の都市です。
日本海に面した港町としての活気も感じられ、ポートタワー・セリオンやクルーズ船の寄港など、海洋観光の可能性にも注目が集まります。新幹線や空港アクセスも良好で、都心からの旅がしやすいのも魅力。