青森県青森市ってどんな街?
青森市(あおもりし)は、本州最北端の県・青森県の県庁所在地であり、太平洋と津軽海峡を望む港町として長く発展してきました。
かつては「帆立貝」の出荷港としても栄え、現在は青函連絡船や青い森鉄道、東北新幹線などの交通インフラが整備され、「北の玄関口」として国内外からの旅行者を迎える重要な拠点です。
何と言っても「青森ねぶた祭」が世界的に知られる夏の一大イベントで、その熱気と迫力あるねぶた囃子が街を埋め尽くす様子は一見の価値あり。

また、りんごの生産やホタテ・イカなど新鮮な海産物、津軽地方ならではの歴史と文化が豊富に詰まっているのも魅力。
青森市内だけでも、美術館や博物館、温泉地から自然景観スポットまで多彩な観光要素が揃っており、四季を通じてさまざまな顔を見せるまちです。
青森県青森市の歴史と文化の背景とは?
古くは縄文文化が花開いた青森地域。市内には史跡や遺跡が多く残り、特に「三内丸山遺跡」は縄文時代の大規模集落跡として全国的に有名です。
江戸時代になると、青森は弘前藩の重要な港として機能し、津軽海峡を通じた海上交易が盛んに行われるように。明治以降、青函連絡船の就航や鉄道の開通によって物流・人の往来がさらに活発化し、北海道との結びつきが深まるなかで港町として急速に発展しました。
青森県全体に広がる「ねぶた」の文化は、この地域の祭りや芸能を受け継ぐ形で成長し、戦後から現在に至るまで国内外から観光客を集める伝統行事へと進化。津軽三味線やりんご産業などともあいまって、独特の津軽文化を今に伝える拠点となっています。
青森県青森市の主な観光スポットとは?

ねぶたの家 ワ・ラッセ
祭りの時期以外でも「ねぶたの家 ワ・ラッセ」を訪れれば、ねぶた祭の歴史や大型ねぶたの展示、製作工程などを学ぶことが可能。
実寸大のねぶたを間近で見上げると、その芸術性と迫力に圧倒されることでしょう。

青森県観光物産館アスパム
青森県観光物産館アスパムは、青森市安方に位置する観光施設で、1986年に開館しました。建物は青森県の頭文字「A」を模した正三角形の外観が特徴で、地上15階、高さ76メートルを誇ります。
館内には、青森県の特産品を扱うお土産店や郷土料理を楽しめる飲食店が多数入っています。13階の展望台からは、地上51メートルの高さから青森市街や港、八甲田山などを360度見渡すことができ、天候が良ければ北海道まで望めます。
また、360°3Dデジタル映像シアターでは、青森の四季や祭りの迫力を体感できる映像が上映されています。 さらに、津軽三味線の演奏など、さまざまなイベントも開催され、青森の文化や歴史を学ぶことができます。

三内丸山遺跡
青森市中心部から車で約20分の場所にある「三内丸山遺跡」は、縄文時代中期(約5500〜4000年前)の大規模集落跡として世界的にも注目されています。
竪穴住居や大型建物跡が復元され、当時の住居や生活道具を体感しながら学べる「縄文時遊館」も併設。遺跡の広大な敷地を散策するなかで、縄文人の暮らしや文化を肌で感じることができます。
季節ごとにイベントや体験プログラム(土器づくりや火起こしなど)が行われ、子どもから大人まで楽しめる観光スポットです。

青森県立美術館・棟方志功ゆかりの地
現代美術や郷土の芸術を堪能したいなら、「青森県立美術館」は外せません。
大きなホワイト立体空間に、奈良美智氏の大型作品やシャガールの舞台背景画など、多彩なコレクションが展示されており、館内のカフェやミュージアムショップも人気。
さらに青森市は版画家・棟方志功(むなかたしこう)の出身地であり、市内には彼の作品や資料を収蔵する「棟方志功記念館」などが存在。世界的に高く評価された棟方の版画や書を間近で見ることで、津軽文化の奥深さを再認識できるでしょう。

浅虫温泉・青森湾ドライブ
青森市街地の東部にある「浅虫温泉」は、青森湾に面した海沿いの温泉地。
塩化物泉を中心とした湯が湧き出し、海の見える露天風呂や日帰り入浴施設が充実しているため、旅の疲れを癒やすのに最適です。
また、周辺には「浅虫水族館」や砂浜海水浴場があり、夏場は家族連れで賑わうリゾート感のあるエリア。浅虫から下北半島方面へ続く国道沿いは海岸線が美しく、ドライブ好きにはたまらない景色が広がります。
青森県青森市の地元グルメ・特産品とは?

青森県全体がりんごの生産で有名ですが、青森市近郊でもりんご畑が広がり、新鮮なりんごや加工品(ジュース、ジャム、スイーツなど)が楽しめます。
特に秋に収穫されたばかりのりんごは格別な甘さと香り。
また、海に面しているため「ホタテ」「イカ」「タラ」「サケ」などの海鮮も美味。青森発祥の「のっけ丼」は、青森魚菜センターで好きな海鮮やおかずを選んで自分好みの丼を作れる独特の食文化として人気を集めています。

さらにB級グルメとして「味噌カレー牛乳ラーメン」が知られ、濃厚なスープと麺の相性が抜群。ユニークな味わいでリピーターが多い一品です。
青森県青森市の祭り・イベント情報とは?

青森ねぶた祭(8月上旬)
青森ねぶた祭は青森市最大の祭り。8月2〜7日の期間、巨大ねぶたが市内を駆け巡り、大勢の跳人(はねと)や囃子方が祭りを盛り上げます。
期間中は100万人を超える観光客が訪れ、熱気に包まれる街並みは圧倒的な迫力。ねぶたを“跳ねる”飛び入り参加も可能(衣装のレンタルなどが市内で行われる)。
最終日の花火大会と併せて、多幸感あふれる夏の思い出を作ることができます。
AOMORI春フェスティバル・雪灯りまつり
AOMORI春フェスティバルは、青森県青森市で毎年春に開催される恒例のイベントです。
イベントでは、青森の伝統的な「ねぶた」や活気あふれる「よさこい演舞」、さらにベリーダンスなど、多彩なパフォーマンスが市内中心部の商店街を華やかに彩ります。
主な会場は、新町通り、昭和通り、新町キューブ、柳町通り、パサージュ広場、ワ・ラッセ西の広場などが予定されています。
AOMORI春フェスティバル
http://harufes.com/
冬には「あおもり雪灯りまつり」として、雪とろうそくの幻想的なライトアップが行われるイベントもあり、雪国ならではのロマンチックな風景を楽しめます。
あおもり雪灯りまつり
https://aomori-tourism.com/event/detail_8701.html
春夏秋冬、それぞれの季節に合わせた催しが組まれているため、どの時期に訪れても魅力があるのが青森市の強みです。
青森県青森市へのアクセス・交通手段とは?

公共交通機関
新幹線:東京駅から東北新幹線で新青森駅まで最速約3時間弱。新青森駅から在来線またはバスで青森駅へ移動(約5分〜10分)。
飛行機:羽田・伊丹など国内主要空港から青森空港へ。空港から青森駅まで連絡バスで約35分。
フェリー:函館〜青森間の津軽海峡フェリーが運航しており、北海道と本州を結ぶルートとしても便利。
自家用車・レンタカー
東北自動車道「青森IC」から市街地まで約10分。札幌や函館方面からはフェリー経由で青森港に到着後、車移動が可能。
市内には観光客向け駐車場が多数あるが、ねぶた祭など繁忙期は早めの行動推奨。周辺の弘前、十和田方面へは国道や高速道路を使いスムーズにアクセスできるが、冬季は降雪・凍結に注意が必要。
青森県青森市観光のモデルコース・回り方とは?
【1日コース】青森のエッセンスをぎゅっと詰め込む
- 午前:新幹線や空路で青森到着後、まずは「ねぶたの家 ワ・ラッセ」へ。大型ねぶたの展示を見学し、ねぶた祭の歴史を学ぶ。
- 昼食:青森魚菜センターで「のっけ丼」体験。好きな海鮮や具を選び、自分だけの海鮮丼を作る楽しさを味わう。
- 午後:車またはバスで「三内丸山遺跡」へ移動。縄文時代の集落跡や復元住居を散策し、古代のロマンに浸る。
- 夕方〜夜:青森駅周辺に戻り、郷土料理店でホタテや郷土料理を楽しむ。時間があれば八甲田方面や浅虫温泉にも足を伸ばすことを検討。
【2日コース】自然と文化を深堀りプラン
- 1日目(午前):青森空港または新青森駅でレンタカーを借り、市内中心部へ。ねぶたの家 ワ・ラッセ、青森県立美術館を連続見学し、アート&祭り文化に触れる。
- 1日目(午後):市街地でのっけ丼や味噌カレー牛乳ラーメンを堪能。午後は青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸を見学するなど、港町の歴史を学ぶ。夜は駅周辺のホテルで宿泊。
- 2日目(午前):浅虫温泉方面へドライブ。浅虫水族館でイルカショーなどを楽しみ、昼食は海鮮または温泉街の食事処で。
- 2日目(午後):浅虫温泉で日帰り入浴や散策を楽しんだ後、青森市内へ戻って土産物店でりんごや海産加工品を購入。夕方までにレンタカー返却し、新幹線or空路で帰路へ。
青森県青森市観光ガイド:ねぶたの熱気と海の恵みに包まれた北の玄関口のまとめ
青森県青森市は、夏の「ねぶた祭」を筆頭に祭りと歴史・自然・海産物が融合した活気ある港町です。
ねぶたの熱狂をオフシーズンでも楽しめる「ワ・ラッセ」や、一面に広がる縄文時代のロマンが息づく三内丸山遺跡など、多角的な観光要素が盛りだくさん。浅虫温泉や青森湾沿いの海岸ドライブも含め、季節ごとに違う青森の魅力を発見できるのが特徴です。