長野県松本市ってどんな街?
長野県松本市(まつもとし)は、県中部に位置し、北アルプスを望む“山岳景観×歴史遺産”が共存する城下町です。
標高約600mの高原盆地に広がり、江戸時代には松本城を中心とした藩政都市として発展。近代以降は“教育文化都市”として多くの学問・芸術を育み、現在は国際的にも注目されるリゾート&文化スポットの一大拠点となっています。
また、松本駅を中心に広がる市街地は、四季折々に国宝松本城や城下町の町並みを満喫できるほか、“美ヶ原”や“上高地(市内一部)”など山岳リゾートへのアクセスゲートでもある。
“歴史×アルプス自然×芸術文化”を一度に味わえるのが松本の最大の魅力。2〜3日の滞在でじっくり巡りたい名所が多彩に揃っています。
長野県松本市の歴史と文化の背景とは?
松本は戦国期に武田氏や小笠原氏らが領有を巡る争いが絶えず、江戸時代には松本藩が置かれ、城下町として商業や文化が花開きました。
特に松本城(旧深志城)は天守が現存し、“国宝五城”の一つに数えられる貴重な遺構。明治以降も廃城令から地元有志が城を守り抜き、昭和11年(1936年)に国宝指定を受けました。

近代〜昭和期には上高地や美ヶ原などの自然リゾートが注目され、河童橋など観光名所が国内外に知られる。
平成に入ってからは音楽や演劇など芸術イベントも充実し、“音楽と国際文化の街”としての評価が高まり、令和現在でも歴史を大切にしながら新しい文化の発信を続けています。
長野県松本市の主な観光スポットとは?

松本城(国宝)
松本観光の中心はやはり「松本城」。
現存12天守の一つで、黒漆をまとった優美な外観が“烏城(からすじょう)”の愛称を持ち、“国宝五城”(他は姫路城、彦根城、犬山城、松江城)の一角として大変貴重な城郭です。
天守群は現存天守としては最大級の規模で、内部は急階段が多く戦国時代の設計をリアルに体感できる。周辺には松本城公園が整備され、春の夜桜会や夏の太鼓祭り、秋の紅葉ライトアップなど季節ごとの催しが魅力的です。

中町・縄手通り商店街
松本城から徒歩圏にある“中町通り”や“縄手通り商店街”は、城下町の面影を残す白壁の蔵造りや昔ながらの街並みが続き、“なわて通り”ではカエルがモチーフの雑貨店やカフェが並ぶ一方、“中町通り”には漆器や工芸品の店、レストランが集積。
食べ歩きや土産探しにぴったりなエリアで、地酒や蕎麦、地元パティスリーなど小さな店が多いのも魅力。週末には観光客で賑わうが、平日ならゆったり散策できる。

上高地
上高地は北アルプスの玄関口として世界的に知られる山岳リゾートで、実はその一部が松本市域に含まれる。
松本駅からバスまたはレンタカーで沢渡(さわんど)などに移動し、シャトルバスまたはタクシーで上高地へアクセス。
カラ松林や清流の梓川、河童橋、大正池など絶景ポイントが点在し、散策コースや本格登山ルートまで多彩。春〜秋シーズンに限られるが、新緑や紅葉の美しさ、穂高連峰の雄大な山並みが感動を与えてくれる。

美ヶ原高原(市内一部)
「美ヶ原高原」も松本市をはじめ複数の自治体に跨る標高2,000m級の高原地帯で、王ヶ頭や王ヶ鼻などの山頂からは360度の大パノラマが楽しめる。
夏には牛が放牧され、涼しい風が吹き抜ける“天空の牧場”として人気。
美ヶ原高原美術館やドライブコース(ビーナスライン)もあり、車でも比較的アクセスしやすいが、冬季閉鎖期間や積雪には注意。山頂付近に宿泊すれば満天の星空や日の出の絶景を体験できる。
長野県松本市の地元グルメ・特産品とは?

信州そば
松本を含む信州エリアでは、“信州そば”が定番グルメ。
冷涼な気候で育ったそば粉を使い、コシと風味が強い“田舎そば”が特徴的。市内の老舗そば店はもちろん、新しいスタイルで提供する店舗も増え、食べ比べを楽しむのも◎。

山賊焼
「山賊焼」は塩や醤油ベースのたれに漬け込んだ鶏もも肉を片栗粉などで衣付けして揚げた松本周辺発祥の郷土料理。
レモンを絞って食べるスタイルがポピュラーで、居酒屋や定食屋などで定番メニューとして提供される。

野沢菜・わさび漬け
周辺地域では野沢菜(浅漬けやチャーハンなどアレンジ多様)、わさび(大王わさび農場が有名だが松本にも近い)など信州ならではの山の恵みを活かした食材が並ぶ。わさび漬けや野沢菜漬けはお土産の定番。
地酒
また、冷涼な気候と豊かな水資源を活かした地酒の蔵元が点在し、純米酒や吟醸酒など香り高い銘柄を揃える。市内の酒屋や居酒屋で試飲や一杯を楽しみたい人は、ぜひ色々と探してみる価値あり。
長野県松本市の祭り・イベント情報とは?

松本城夜桜会
毎年4月上旬の桜シーズンには「松本城夜桜会」が開催され、国宝松本城と約300本の桜がライトアップされる幻想的な光景が広がる。夜には“水鏡”に映る城と桜のコラボが写真愛好家を魅了する人気イベント。
期間中、城内で和太鼓や邦楽の演奏などステージが行われる場合もあり、風情ある夜桜見物を堪能できる。ただし休日は混雑が激しいため、平日夜の訪問を検討するのもありです。

松本ぼんぼん(8月)
夏の一大イベントとして「松本ぼんぼん」が毎年8月第1土曜日に開催され、市街地中心を会場に多数の連(グループ)が“松本ぼんぼん踊り”を繰り広げる。
浴衣姿の若者から家族連れまで約2万人が踊りに参加し、街全体がお祭りムードに包まれる。
踊りは独特のリズムと「ぼんぼん」という掛け声で、見ている人も飛び入り参加できる雰囲気。各連のコスチュームやパフォーマンスを観賞しながら、夏の熱気あふれる松本を楽しむのがおすすめ。
長野県松本市へのアクセス・交通手段とは?

公共交通機関
JR篠ノ井線(中央本線):東京駅〜松本駅(特急「あずさ」約2.5〜3時間)、名古屋駅〜松本駅(特急「しなの」約2.5時間)。
松本空港(信州まつもと空港):札幌・福岡便など就航。空港リムジンバスで松本駅へ約30分。
アルピコ交通バス:上高地・美ヶ原方面など観光地へ路線あり。
自家用車・レンタカー
長野自動車道:松本IC利用。東京方面から中央道経由〜岡谷JCT〜長野道約3時間。
駐車場事情:松本城周辺や駅前に公営・民間駐車場あり。イベント時は満車注意。
長野県松本市観光のモデルコース・回り方とは?
【1日コース】松本城&旧市街散策
- 午前:新宿駅から特急あずさ(約2.5時間)で松本駅到着。荷物を駅ロッカーへ預け、徒歩またはタクシーで松本城へ。天守を見学し、濠端から眺める城の姿を撮影。
- 昼:城周辺の喫茶店やそば処でランチ。名物“山賊焼”や“信州そば”がおすすめ。
- 午後:縄手通り商店街や中町通りを散策し、カフェや土産店巡り。松本民芸館や松本市美術館(草間彌生作品も展示)などに寄るのもいい。
- 夕方:駅に戻り、特急で新宿・名古屋方面へ帰路。時間があれば街の居酒屋で地酒と馬刺し、山の幸を味わうのも◎。
【2日コース】上高地&松本満喫
- 1日目(午前):東京や名古屋からJRで松本駅。バスに乗り換え上高地へ向かい(約1.5〜2時間)。昼前に到着し、河童橋周辺や大正池を散策。
- 1日目(午後):上高地でハイキングコースを楽しみ、絶景を堪能。夕方にバスで松本駅へ戻り、市内ホテルにチェックイン。夜は山賊焼や地酒を楽しむ。
- 2日目(午前):松本城を見学し、続けて中町通りや縄手通り商店街でランチ&ショッピング。
- 2日目(午後):松本市美術館や旧開智学校など歴史・文化施設を巡り、夕方に駅から特急で帰路。時間に余裕があれば日帰り温泉を足すのも良い。
長野県松本市観光ガイド:国宝松本城とアルプスの恵みを楽しむ“山と歴史と芸術のまち”のまとめ
長野県松本市は、“国宝松本城”の威風と、美しい北アルプスの自然が調和する“山岳観光×城下町文化”の拠点。
歴史散策から上高地や美ヶ原への高原リゾート、信州そばや山賊焼、地酒といったグルメも楽しみどころ。アクセスも特急あずさやしなので首都圏・中京圏から便利で、1泊2日でも充実した旅が叶います。
四季折々に異なる魅力を見せる松本で、自然・歴史・食をたっぷり味わい、信州ならではの爽やかな時間を過ごしてみてください。